2001年5月30日　フォーライフ ミュージックエンタテインメント

（1）蛍の光
（2）コーヒー・ルンバ
（3）花の首飾り
（4）旅人よ
（5）銀座カンカン娘
（6）サルビアの花
（7）東京ドドンパ娘
（8）ウナ・セラ・ディ東京
（9）嵐を呼ぶ男
（10）誰よりも君を愛す
（11）ドミノ
（12）星のフラメンコ
（13）月の沙漠
（14）手引きのようなもの

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　井上陽水さん初の全曲カバー・アルバム。昭和の歌謡曲の名曲を中心に全14曲。懐かしさの中にも現代の空気感が織り込まれた”アーティスト・井上陽水”のムードに満ちているアルバム。

　アルバムを聞き始めると体の奥からむずむずとした不思議な感覚が沸いて来る奇妙な気持ちになるアレンジのオンパレードに意表をつかれた。歌のメロディーはもちろんオリジナルのままだが、歌い手が変わるとこうも変わるのかというぐらい、新鮮な表情をまとった楽曲に変身している。懐かしい。けれども新鮮。両極にある筈のこの二つの表現がぴったりと似合うカバー・アルバムとなっている。これが井上陽水さんの持つ独自のアーティスト色。

　曲のリストを見て懐かしさを感じる人には、かの名曲の斬新なアレンジに新鮮味を覚えることと思うし、昭和歌謡を知らない若い世代の人には、アーティストならではの表現力を味わえることと思う。卒業式や店のクローズ時などにお馴染みの（1）「蛍の光」をカバーしているところが井上陽水さんらしいと思うし、尚かつアルバムの締めではなく最初であるところもまた井上陽水さんらしいように思う。いや。全曲が井上陽水さんらしいアレンジでまとまっている。ボーカルも演奏も全編聞き応えあり。

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