2012年3月21日

（1）銀河伝説
（2）この宇宙にあなたは一人しかいない。
（3）今夜はファンタスティック!!
（4）イケナイ関係
（5）radical-ism
（6）ダークサイドに気をつけろ!
（7）宇宙定食
（8）怪傑ミッチーのうた
（9）星空ダイアモンド

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　ソロとしてではなくバンド名義で作られたコンセプト・アルバム・シリーズの第１弾。「銀河伝説」というタイトルから分かる通りコンセプト・テーマは、「宇宙」。

　収録楽曲のジャンルは、ファンク、ロック、インストゥルメンタル、ラジオドラマ、コミックソングと多種多様。全９曲の中に「ミッチー・ワールド」が多角的にぎゅぎゅっと詰まっているのに、全収録タイムは32分とコンパクト。及川光博さん独自の歌詞の世界と、自身が作・演出を手がけたラジオドラマ・コントと、バンドメンバーが手がけた詞と曲のお見事なフィット感を丸ごと味わえる楽しい仕上がりの１枚。

　「宇宙」がテーマとは言ってもそこはミッチー、歌っているのは「愛」そして「セクシー」な世界。代表曲となる「この宇宙にあなたは一人しかいない。」は、遥か遠くの宇宙へ旅立った男性が恋人へメッセージを送るという「宇宙」のテーマに沿った歌詞ではあるものの、「イケナイ関係」は、街で評判の女性とタイトル通りイケナイ関係をしたいというセクシーな歌詞となっており、「ダークサイドに気をつけろ!」は、人の心の中の闇を描きつつ最後には「あきらめずに星を見上げて」と励ましている及川光博さんらしい歌詞。

　アルバムの幕開けとなる「銀河伝説」は、「ザ・宇宙」といったイメージのインストゥルメンタルで、この曲からの「この宇宙にあなたは一人しかいない。」への流れは、美しい導き。「radical-ism」は、ギター担当のあらケンさん作曲のインストゥルメンタルで、ギターのフレーズが美しいフュージョン系の爽やかテイストを併せ持ったロック・サウンド。

　「宇宙定食」からの「怪傑ミッチーのうた」への流れは、ぜひ一気聴きで。「宇宙定食」は、及川光博さんと、ギターのあらケンさんと、ベースの宗秀治さんと、ドラムの阿部薫さんによるラジオドラマ・コント。地球設定かと思いきや、まさかの謎設定がツボ。「怪傑ミッチーのうた」は、コーラスの伊藤理枝さん作詞で、作曲と歌っているのはベースの御伴信弘さんという異色曲。タイトル通りミッチーのことを表現している詞が面白く、まるで昭和のテレビドラマのような曲とボーカルがツボのコミックソング。（という位置付けでいいと思う）

　歌もマジメ、お笑いもマジメの遊び心のあるアルバム。一通り聞くと、また始めから聞きたくなる魅力がある。

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