2021年5月29日　ビクターエンタテインメント

◇Disc 1 XXV
（1）ウィークエンド・ランデヴー
（2）今夜桃色クラブで。
（3）ダンディ・ダンディ＜2021＞
（4）Shinin'Star
（5）Lazy
（6）アクアアリウム
（7）紅のマスカレード
（8）BE MY ONE
（9）瞬きのあいだに。
（10）Wish
（11）炎上！バーニング・ラブ
（12）Shake me, Daelin'
（13）インフィニティ ∞ ラブ
（14）メロディアス
（15）バラ色の人生
（16）ココロノヤミ＜2015＞

◇Disc 2 COVERS ONLY
（1）月の裏で会いましょう
（2）スリル
（3）君は薔薇より美しい
（4）Romanticが止まらない
（5）sure danse
（6）プルシアンブルーの肖像
（7）愛のメモリー
（8）DANCE A GOGOv

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　デビュー記念日にリリースされた25周年アニバーサリーBOX仕様のベスト盤。ビクター移籍後の楽曲を中心に本人がセレクトしたDisc 1と、カバー曲を集めたDisc 2の2枚組構成。新たに撮り下ろした40ページに渡る写真集と、過去4作のA4サイズのアルバムを1つに収録できるコレクターズBOX付き。

　先ずは、25周年おめでとうございます！（拍手！！）
　一口に25年と言っても時は何もせずとも過ぎて行くものでありますから、その間の歩みをどれほどのものであるかを成果として表すことのできるのが、この25周年アニバーサリーBOX仕様のベスト盤「XXV」であると喜ばしく思うしだいであります。

　ビクター移籍後の楽曲をメインとして構成しているため、収録曲は近年のものが多め。20周年記念の「20 -TWENTY-」でデビュー時からの楽曲を手厚くまとめているため、今回のベスト盤はその後5年間の総集編といったところ。その中に「今夜桃色クラブで。」が入っているところが、及川光博さんのお茶目なコーディネートセンスであり、長年のファンへの心配りが表れていて嬉しい。

　「ダンディ・ダンディ＜2021＞」は、今回の目玉企画となっていて、バンドアレンジにて新録された他、サビの部分のダンス動画をファンから募り編集しYoutubeにて公開。コロナ禍でのファンとの交流を活用した及川光博さんらしい試み。

　また、収録曲に関しては、同時リリースされたアナログ盤を意識しての順番となっているため、「Shinin'Star」から「Lazy」へと曲の雰囲気がガラっと変わるのは、レコード盤をひっくり返して聴くことを想定してとのこと。昔、片面23分間ずつ計46分間のアルバムが主流だった時代は片面ごとに起承転結があるのが当たり前だった。その両面を聞くことによって完成するアルバム構成に多くのアーティストが悩まされてきた。時代がCDに移ってその悩みは解消されたが、だからこそアナログ盤の構成を懐かしむアーティストもいれば、逆に新鮮に思うアーティストもいる。おかげでアナログ盤は今なお根強い愛好家がいるのは確か。

　カバー曲を集めたDisc 2は、オリジナルアルバムの中に必ず1曲は入っているカバー曲を集めたもの。どれもが及川光博さんテイストのアレンジとなっているため聞き応えあり。中でも「sure danse」は、オリジナル曲かと思うほどの出来栄え。（ちなみに、アナログ盤にはカバー集はありません）

　総合的に近年の活動を集約しているため、そつなくクールにまとめているという印象。25周年ともなるとベテランの域に入っているため、5周年記念時にリリースしたLIVE音源をまとめるというような冒険に満ちたアルバムはもはや望めぬところではあるが、常に好奇心溢れる活動をしている及川光博さんだからこそ30周年記念アルバムには新たな挑戦を期待したいところ。

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