「甲斐バンド・ストーリーII」 甲斐バンド
投稿日 | : 2008/04/17 17:59 |
投稿者 | : 久保田r |
参照先 | : |
2007年12月12日 EMI MUSIC JAPAN(TO)(M)
(1)HERO ヒーローになる時、それは今
(2)翼あるもの
(3)氷のくちびる
(4)きんぽうげ
(5)安奈
(6)裏切りの街角
(7)ビューティフル・エネルギー
(8)ポップコーンをほおばって
(9)感触 (タッチ)
(10)かりそめのスウィング
(11)漂泊者 (アウトロー)
(12)テレフォン・ノイローゼ
(13)地下室のメロディー
(14)BLUE LETTER
(15)観覧車 '82
(16)ナイト・ウェイヴ
(17)シーズン
(18)破れたハートを売り物に
Re: 「甲斐バンド・ストーリーII」 甲斐バンド
投稿日 | : 2008/04/17 18:00 |
投稿者 | : 久保田r |
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「甲斐バンドストーリー」のジャケットをそのまま使用した大人の遊び心とこだわりを見せているベスト盤。ジャケットのみならず、中身にもこだわりを貫いていて、甲斐よしひろ氏の監修のもと(1)曲目〜(13)曲目までがリミックス音源。すなわち、アルバム「虜」以前の曲に手が加えられ、「虜」をボーダーラインとして何とはなしに音に差が感じられていた甲斐バンドの楽曲たちがついに1本の線として繋がった感のある渾身のベスト盤となっている。
甲斐さんのファンをしていると…と言うと妙な言い方かも知れないが、甲斐バンドからずっと甲斐さんの音楽を聞いていると、思わず「あっ」と言ってしまうようなことを時としてしでかしてくれる。これを昔甲斐さんは「良い裏切り」と表現していたように思うが、様々な角度の微妙な切り口から発展したものを作り出し、数あるベスト盤でも同じものは2つとない唯一と言えるアルバムを作り出す。この敏腕さに痺れてしまうと、次に作り出す音楽に期待が高まり、再び「良い裏切り」と出会い、痺れるという繰り返しとなる。こうして甲斐さんのファンであることをずーっと続ける結果となる。
このベスト盤もそんな甲斐さんの敏腕さに痺れる渾身のアルバムとなっている。曲の発表月日に囚われない構成となっていて、(1)「HERO ヒーローになる時、それは今」に始まり(18)「破れたハートを売り物に」で締め括られるというベスト盤中のベスト盤と言える内容となっている。
ベスト盤だけにシングル曲が多いが、それでも甲斐バンドの曲として外せない曲を絞り込んでいる選曲だと思う。そして、何と言ってもリミックス音源がこのアルバムの最大の特徴。オリジナルでは聞き取ることのできなかった細部までがはっきりと聞き取れるクリアな音になっており、これまで聞き込んだ曲が新たな感動を持って生まれ変わっている。(7)「ビューティフル・エネルギー」の松藤さんのボーカルに被っている甲斐さんのコーラスの響き、(9)「感触 (タッチ)」のコーラスの繊細な響きなど、細かな音がクォリティ高くバランス良く更に磨きがかかっている。
曲名だけを見るとまたかのベスト盤だが、本質は中身にあり。表面的ではない真のベスト盤の完成。