（1）HABANA EXPRESS
（2）渚のカンパリ・ソーダ
（3）喜望峰
（4）二季物語
（5）ルビーの指輪
（6）Shadow City
（7）予期せぬ出来事
（8）ダイアルM
（9）北ウィング
（10）出航 Sasurai

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　寺尾聰氏は、かつて「ザ・ベストテン」という歌番組で「ルビーの指輪」が12週連続で1位を獲得し、と同時にベスト10内に「SHADOW CITY」「出航 Sasurai」の2曲もランクインし、10曲中3曲を占めたという時期もあったほど、歌謡界に”旋風”を巻き起こしたことのある人。そして、このアルバムは、それら3曲を収録した大ヒットアルバム。

　とにかくこのアルバムは、中学時代によく聞いた。もちろん「ルビーの指輪」等のヒット曲が好きだったので買ったアルバムなのだが、聞いてみるとシングル以外の曲も好みのものばかりで、何度も繰り返し聞いては歌声に酔いしれた。

　どれも良い曲ばかりで篩いにかけるのは気が引けるが、個人的に気に入っているのは、（1）「HABANA EXPRESS」と、（4）「二季物語」と、（6）「Shadow City」と、（8）「ダイアルM」と、（10）「出航 Sasurai」。アルバム中半分の曲を気に入っているのだが、その中に（5）「ルビーの指輪」が入っていないところが私らしいところだろうか（笑）。後、意外なところでは（7）「予期せぬ出来事」も割と気に入っている。他の曲とは歌詞の雰囲気が異なっており、それぞれに連れがいるのに一目で惹かれ合い、その場を二人で抜け出すという男女の予期せぬ出来事を描いている曲。歌詞の「あなたの彼が　席を立たなきゃ　無事に済んでたの」という無責任なというか責任転嫁な言様がらしくなく、逆に格好良く決まっている。この曲の次の曲が（8）「ダイアルM」という構成もまた心憎い。

　2006年に「Reflections」を全曲アレンジし直した「Re-Cool Reflections」というアルバムをリリースしたが、そのアルバムを聞いた後に「Reflections」を聞いてみても、ヴォーカルの若さや音楽性の古さといったものがほとんど感じられない。それは、「Reflections」のアルバムの完成度が想像以上に高く、時代に左右されないほどのものであったことの証しだと思うが、やはり何と言っても寺尾聰氏の音楽センスの良さが光っているのだと思う。この先も名盤であり続けるであろうアルバムだと思う。

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