2005年6月15日　BMGファンハウス

（1）真っ白
（2）静かな場所
（3）大好きな君に
（4）僕らの夏
（5）Re
（6）正義は勝つ
（7）たしかなこと
（8）僕ら
（9）明日
（10）風のようにうたが流れていた
（11）そして今も

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　(5)曲目の『Re』以外全てタイアップが付いている、分かりやすく平たい表現で言うと最新版ベストと言えるアルバム。それだけにオリジナルと言っても商業的に成功を収めており、多くの人が聞いたことがある曲がさらに多くの人に聞いてもらえる効率の良いアルバムとなっている。

　本人が「流行作家としての色気もあるから」と語っていた通りの内容で、メガヒットとなった『自己ベスト』後のアルバムとして最大限の配慮が成されているアルバムだと思う。あのアルバム以降、ドラマ、CM等で小田和正の曲を耳にすることが飛躍的に多くなり、どの曲をとってもシングルとしてきっちり成り立っている曲ばかりなので、通常のオリジナルアルバムより遥かにキャッチーな楽曲たちで構成されている。

　しかし、最新版ベストのようと言ってもオリジナルアルバムとしての冒険的な匂いもない訳ではなく、アルバム自体の一貫性は確かに乏しいものの一曲ごとの試みはある。小田和正独特の歌詞を一曲ごと聞き比べるにちょうど良いアルバムだと思う。

　売れた曲だけを詰め込むというアルバムは、多くの人が作っている。だが小田和正のようにキャリアが長く重いアーティストは、メガヒットの後のオリジナルアルバムの危険性と重要性を経験上熟知している。小田和正をこれからも聞き続けたいと思う人に今後のオリジナルアルバムへの取っ掛かりとして薦めやすいアルバムだと思う。

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