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「星のペンダント」
投稿日 : 2002/01/01 23:13
投稿者 梶原正義
参照先
「星のペンダント」-『ヤマトよ永遠に』より

作詩:阿久 悠/作・編曲:宮川 泰

話題性を追及して今度は5人も新曲を吹込んだ『ヤマトよ永遠に』の挿入歌のうち我等がささきいさお氏ボーカルの作品である。
映画の内容がやや低年齢化および少女マンガ化したか、挿入歌もどこか悲しげなものやセンチメンタルな趣のものが多く、なるほど岩崎宏美に堀江美都子と二人も女性シンガーが参加している。また、布施明氏も作曲&歌で主題歌を歌っている訳で、だんだんアニメと歌謡曲の垣根が消えて来た感じで、当然アニソンの作り方も変わってきた。
この曲も、以前の挿入歌とは趣が異なり、随分と歌謡曲寄りの作りであると思う。しかし、その割にはよく言えば正統的日本歌謡悪く言えば演歌的な風味を残した"薹が立った"感じでもある。この辺は、阿久 悠&宮川 泰コンビの一面であろう。
歌詞の内容も、確かに作品世界に沿ってはいるが「銀河」「宇宙」「地球」以外は中立的で、純粋に歌謡曲としても通ずるものだと思う。
もっとも、当時は既にシンセを多用したテクノ、ニューウェーブ(死語だな^^;)が歌謡曲にもアニソンにも浸透しつつあったから、さすが「ヤマト」だけあって正統的な音の作りで安心したものだ。これまた、阿久 悠&宮川 泰コンビの別の一面と言えるだろう(悪く言えばそろそろ時代に置いていかれ始めたとも言えるのだが)
そもそも「星のペンダント」というアイテム自体、作品とは無関係であるが、まあそれを言ったら「真っ赤なスカーフ」もパート1には出て来ないのだから、突っ込むのは野暮でしょう^^; 別の言い方をすれば「真っ赤なスカーフ」の二番煎じ的アイデアなのだろう。
ただ、前者に比べて「ヤマト」楽曲に作り慣れてしまったのか、新機軸を打ちだそうという意気込みなのか、楽曲を聞き込むことで絞り出て来るベースにある別なるもの(ex. ラテンバラードの要素、大陸的なスタンダードの要素etc.)が希薄でもあるので、確かに曲自体は良いのだが、思わずニヤリとさせられる含みに欠ける気がする。それを単純に洗練化や昇華とは呼びたくない。間奏のトランペットも唐突な感もあるし、いかにもムード歌謡な感じで、スウィートソウルの味もある「好敵手」のそれとは趣が異なる。ラテン風味の部分もあるが、「真っ赤なスカーフ」のパターンと言えばそれまでであるとも言える。
ささきいさお氏のボーカルも、佐々木功名義のシングルを発表した直後ということもあってか、やや歌謡曲風な歌い方だが、『スカイライダー』や『ゴッドシグマ』のピコピコサウンドが続いたのでかような正統的「ヤマト」楽曲に戻って来てくれて、これまた随分安心しました。やっぱりいさお氏にはこうした正統的楽曲に限る!とコブシを大にして言いたい。しかもちゃんと映画で歌ってくれました。
因みにこのシングルのジャケットは大好きです。アニソンのレコードに歌手の写真が出るのはあまり好きではありません。なんてったって真っ赤なスカーフをした森雪が描かれていれば私は充分なのです。スイマセン・・・ついにカミングアウトしてしまいました^^;
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