劇中では１コーラスだけ無理矢理という感じで使われているが、宮川泰が『ベン・ハー』を意識したという壮大なアレンジの前奏を持つ名曲である。詩のイメージも曲自体も壮大過ぎて、かえって作品の方が軽く見えてしまうくらいだった。歌としては中途半端な使用、更にアレンジＢＧＭは未使用（『ヤマト�V』で一回だけ使用）、と扱いが不遇であるが、数ある「ヤマト」関連の歌の中でも、じっくりと歌詞を味わい、メロディーに耳を傾けて欲しい、そんな曲である。


作詞：阿久悠／作・編曲：宮川泰／歌：ささきいさお、フィーリング・フリー
『宇宙戦艦ヤマト／新たなる旅立ち』(1979)

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レコード発売されたヴァージョンはイントロ部分にスキャットがプラスされているが、初公開時（ラジオ番組「ペパーミントストリート／青春大通り」）ではそれがなかった。正直言うと今でもない方がより雄大さが感じられるのにと思っているのだが、やはりあった方が良いですか？
また当時は、イントロ部分だけを回転数を落して（４５回転のシングル・レコードを３３回転に）何度も聴いて楽しんだ。重量感が増してなかなか乙なものである。もし未だシングル・レコードとプレーヤーをお持ちの方がいたら、お試しあれ（実際はシングルで発売されたカラオケでチャレンジしていたのだが）。

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既にスレッドがあるので、詳細は除きますが、ささきいさお氏がヤマト関連曲で最も好きだとおっしゃっている歌であります。
最初聴いたときは随分と「与作」みたいな演歌調の歌かと思っていましたが、今聴けばそんなこともなく、むしろエクスカリバーさんが指摘されているように古き時代のハリウッド・スペクタクル映画のサントラを意識したような楽曲である。
このあたりは不滅のアニソン「宇宙戦艦ヤマト」にしがみつくことなくそれこそ"新たな"機軸を生み出そうとするスタッフの努力なのであろう。「宇宙戦艦ヤマト」がどちらかというとアップテンポなマーチ風であったのに対し、こちらはミディアム・バラード風である。また前者がたぶんに日本歌謡的な色彩を匂わせていたのに対し、随分と汎欧的な色彩が強い(もちろん和風な部分もちゃんとあるが)。前者ではまだある意味で軍楽団風だったオーケストレーションもここでは本格的なシンフォニーに高められている。ある意味では随分とアダルトな感じなのである。
しかし、これが成功しているかと問われれば、やはり必ずしもイエスとは言えないようにも思える。
どうしても「さらば・・・」との整合性や作品自体の出来なども頭に入ってしまうし、何と言っても不滅のアニソン「宇宙戦艦ヤマト」の絶対的なイメージの前ではどうしても辛い評価になってしまうのは已むをえない宿命ではある。
当時のスタッフとしては、まず旧作のヤマトのイメージからの脱却という考えがあったのだろう。ガミラス星とイスカンダルの消滅という本作のシナリオからも伺える。もっとも本作は実は当初は旧作ヤマトから十数年後の宇宙を舞台に、古代と雪の子供とサーシャの世代の戦いを描くというシナリオだったらしい(『永遠に』で17歳のサーシャが登場してしまう荒技はこの名残らしい)
また、当時はアニメブームも浸透して次々と新たなるアニメも登場して人気を獲得しはじめたし、ヤマトに倣って映画化もされた。
もっとも映画もＴＶのダイジェスト版風なものも数多かったからアニメブームのみならず純粋な劇場用作品としてのアニメを成功させたヤマトスタッフとしては、ある意味で本家の意地を見せつけるべく差別化を図ったのかとも推察される。
他方、パート１からのヤマトファンもＴＶ公開から４年以上経過し年齢が上がったという意識も働いたのではないか(その割りには作品自体の対象年齢は新たなファン向けに下げているので妙な乖離が出来ている)。
その辺りが、妙に大仕掛けな仰々しさにつながっているような気がしてならない。曲調もアレンジも、ヤマト＝本格的ＳＦ/メッセージ性＝シンフォニックなサウンドという一面的な評価のみをより追求した感じがする。おかげで「宇宙戦艦ヤマト」で絶妙に配合されていた和洋折衷＋硬軟折衷という塩梅の妙が薄い感じがする。
スタッフが、ヤマト作品を本来パート１の根底にあった"男のロマン"色よりも"宇宙の愛と平和"色に捉え直してしまった部分が見え隠れするようだ(作品自体のバックも悲壮感が薄く明るくなった)。
しかし、時代はよりナンパでアニメライクで商業的な世界へと向かって行くことになるわけで、それ故「ＲＥＭＥＭＢＥＲ」の歌詞が妙に耳につくと言ったら・・・怒られるだろうな^^;;;。

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ヤマトの歌は　もともと、Ｓさんが歌う予定だったのに、急遽キャンセルになり、ささきいさお師匠が歌うことになったので、キーが高いのです。
でも、新たなる旅立ちは　もともと、いさお師匠のキーにあわしているので、低い音程になってます。
実は　私の十八番・・・

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