作詞が山上路夫、作曲が平尾昌晃、編曲が船山基紀、とメンバー一新にも拘らず、どことなく『ヤマト』ムードを感じてしまうのは穿ち過ぎか。
歌い手に起用されたのは川崎麻世だが、これは平尾昌晃の推薦によるもの。後の『わが青春のアルカディア』では渋谷哲平を推していたから、アイドルには寛大な人なのかもしれない。
もっともこの時期の西崎プロデュース作品では、『さらば宇宙戦艦ヤマト』の沢田研二に始まり、『北壁に舞う』では町田義人、『わが青春のイレブン』では元フォーリーブスの青山孝、そして『新たなる旅立ち』では島倉千代子とバラエティーに富んだ起用が目立つので、然程意外ではない。
むしろ、当初予定されていた＜アニメ歌手＞水木一郎が降板した（させられた？）ことの方が意外かもしれない。
これは、主人公・日下真の声と主題歌両方に水木一郎を起用しようというプランが存在し、コロムビアからレコード発売の告知までされたものの、どういう経緯か主役＝古谷徹、主題歌＝川崎麻世へとシフトされたのである。
井上真樹夫の推薦を受けていたという水木一郎は、結局は主人公のライバル格（として設定されたものの出番は少ない）飛鷹翔役でレギュラー出演したのだから、スケジュール等の都合ではなかったはず。興味深いが詳細は不明である。


作詞：山上路夫／作曲：平尾昌晃／編曲：船山基紀／歌：川崎麻世
『宇宙空母ブルーノア』(1979)

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