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「SPACE CRUISER YAMATO」
投稿日 : 2001/12/29 23:12
投稿者 梶原正義
参照先
「SPACE CRUISER YAMATO/THE RED SCARF」

作詩:阿久 悠/訳詩:DONALD.P.BERGER/作・編曲:宮川 泰

企画アルバム『英語盤 ささきいさおアニメヒットを歌う』からシングルカット曲である。企画盤ということでまあそれなりの作りである。
A面はいうまでもなく「宇宙戦艦ヤマト」の英語盤。一聴するとミュージカル・アカデミー/ロイヤル・ナイツの男性コーラスがないことは分かるが、その他演奏自体にもオリジナル盤と違う部分がある。まず、あの"ぎゅいぃぃぃん"という効果音がないので、その点でもあっさりした感じだ。 そして、ブラスの比重が大きく、その分ストリングスが引っ込んでいる。そのせいかブラスバンド風な感じである。ついでに言うとティンパニも音が大きい。
このオケが、この企画のために再録音されたものなのか、単に編集の際のミックスの違いなのかは聴いただけでは判然としない。もし、ご存知の方がいたらご教示下さい。
ただ、トータルな完成度はオリジナルの方が高いと思います。
歌詞について言えば『宇宙戦艦』の訳は最近では"SPACE BATTLESHIP"だが、この頃は"SPACE CRUISER"。この辺はみなさんの方がお詳しいでしょう。まぁ「CRUISER」は巡洋艦だよと突っ込まれるのがオチだから仕方ないけれど、個人的には"SPACE CRUISER"の方が好きだ。もっとも英語版ヤマトでは"ARGO"という名前だった。確かにヤマトは見様によっては「アイーン!」とやっているようには見えるが(汗だらだら^^;;;) 全体的にはクルーの意気込みのみを表現した歌詞で、哀愁ある部分がないのが残念。
B面は「真っ赤なスカーフ」の英語盤。これも演奏が微妙に違う。
まず、哀愁のトランペットの音の出が違う。こちらは逆にブラスが引っ込んでいる。
しかし、何故に『真っ赤なスカーフ』の英訳が"THE RED SCARF"なのであろうか? あまりにも日本語的な英語っぽい感じだ。何しろ外国人の言う"RED"とは日本人の連想する「赤」よりもずっとどす黒い色を指す(アメリカンチェリーとサクランボの違いと言えばお分かりか)。日本人のいう「赤」はどちらかというと「朱」や「緋」に近い。歌詞の中でもわざわざ"THE BRIGHT RED SCARF"と言い直しているくらいだ。それならば"THE SCARLET SCARF"で良かったんではないか? "THE SCARLET RIBBON"という曲がある位だから・・・まぁ逆に真似したくなかったのかも。もちろんこのレコードはあくまで"日本人"に売るものだったから仕方がないか。
歌詞も随分と狭い宇宙の話になっている。英語の歌としての魅力が少なく、聴く者の心に響いて来ない。言語の壁なんだろうね。
ささきいさお氏の英語によるボーカルに関して言えば、発音はともかくオリジナルに比べ、歌い慣れて随分こなれた感じだ。逆にオリジナルを聴くと随分若々しく聞こえるから微笑ましい。その初々しさもまた魅力なんだけれども。
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