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「生協の白石さん」 白石昌則 東京農工大学の学生の皆さん
投稿日 : 2008/02/14 16:35
投稿者 久保田r
参照先
2005年11月2日 (株)講談社

 東京農工大学の生協の購買書籍部で働く白石昌則さんが、組合員(学生)からの要望が書かれてある「ひとことカード」に心温まる返答を書いたものの書籍化。基本的には、生協に関する要望を記入するのがルールなのだが、時には無関係な内容のものもあり、それに対しウィットに富んだ返答をしたことがきっかけでインターネットを通じて広く知れ渡った。

 本の内容は、メインは「ひとことカード」のやりとりで、組合員(学生)からの質問・意見・要望に対し、生協からのお答えとして担当の白石さんが答えたコメントが掲載されている。合間に「白石さんからの言葉」として、全国的に話題になったことに対する思いや、モノを売ること、組合員(学生)の意見を聞くこと、これからも生協をよろしくお願いしますといった白石さんが綴った文章を読むことができる。

 この本が話題になった時、正直に(読みたいな…)と思った。東京農工大学内という限られたエリアとはいえ、多くの組合員(学生)からの要望に独特のセンスでコメントを返し、評価されていることが素晴らしいと思い、どのような内容のコメントなのだろうかとぜひとも読んでみたいと思った。

 読んでみて思ったことは、短いコメントの中に白石さんの人柄が滲み出ているところが好感だった。突き放すわけでもなく、近付きすぎるわけでもなく、淡々と「ひとことカード」の担当者という立場からの機転の利いたコメントが好印象で、よほど無関係に思える要望にも生協と関係づけて返答している点が理性的で良かった。自分の立場を越えることなく、尚かつ配慮に満ちたコメントをする姿勢に白石さんの人柄が感じられた。

 一遍ご紹介。インターネット上では「リュウとケン」のコメントが有名のようだが、私は違うコメントに感銘を受けたのでそちらをご紹介。

  質問「愛は売っていないのですか…?」
  回答「どうやら、愛は非売品のようです。もし、どこかで販売していたとしたら、それは何かの罠かと思われます。くれぐれもご注意下さい」

 さらっと読むことのできる短いコメントの中に様々なヒントがあり、感動してしまう。ひとえに白石さんの人柄が成せる技とはいえ、学ぶべき点が多く入っている。

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