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「学校では教えない歴史/近代編」フリーランス歴史研究会・編著
投稿日 : 2007/10/25 16:15
投稿者 久保田r
参照先
2003年5月5日 永岡書店

 明治以降の国内外のちょっと変わったエピソードを130篇以上紹介している歴史雑学本。およそ教科書には登場しないようなエピソードばかりなので、重要度は低いかも知れないが、退屈きわまりない歴史の授業もこんな切り口だったら楽しいのになぁ…というようなエピソードがたくさん載っている。

 見出しを幾つか紹介すると、「鯨が招いた日本の開国」に始まり「西郷隆盛に祝福された新婚旅行第1号」や「日本語が話せなかった帰国子女第一号」「アイスクリームを知らなかった資本主義の神様」「伊藤博文暗殺には別の犯人がいた」「ライト兄弟よりも早く飛行機を作った日本人」などなど、スポーツ紙並みの見出しがズラリと並んでいる。

 1つのエピソードにつき2ページほどの文章量なので、書いてある内容は意外とあっさり。「アイスクリーム」の話は、実業家・渋沢栄一が、パリでナポレオンの晩餐会に出されたアイスクリームを着物の袂に入れて持ち帰ろうとしたというエピソード。彼は、アイスクリームの他にも様々な近代社会を目の当たりにし、その後日本で大活躍をするということが書いてある。さらりとした紹介文でしかないので、もう少し掘り下げた内容を知りたくなった時は、また別の歴史の本で学ぶという形になるかと思う。

 確かにこういった切り口は、学校では教えないと思う。昨今は、教科書の第二次大戦中に起きた表記を巡って大規模な議論を呼んでいる。そういった状況下に於いては、教師も授業をし辛い面もあるかと思うが、歴史を知ることは現在の自分たちを知ることでもあるので、こういった本を活用して少しでも若者たちの心の中に関心の芽を植えて欲しいと願う次第。

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