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「MA-TURAL/井上正大写真集」 小林ばく
投稿日 : 2012/08/02 16:11
投稿者 久保田r
参照先
2012年4月10日 (株)ワニブックス

 2009年放映「仮面ライダーディケイド」にて主人公の門矢士(かどやつかさ)役を演じ、また映画「仮面ライダー×スーパー戦隊 スーパーヒーロー大戦」でも門矢士役で出演している井上正大さんの2nd写真集。B5サイズ。カメラマンは、男性タレントの写真集を多く手掛けている小林ばくさん。

 23歳の誕生日を記念して発売された写真集のタイトル「MA-TURAL」は、本人が名付けたもの。「NATURAL」の頭文字に自分の名前のイニシャルを当てはめており、様々な格好に扮して写真に収まる井上正大さんの姿の中に隠れている”ナチュラル”さ…がこの写真集のテーマ。

 企画の段階から打ち合わせに参加しているというだけあって、どのページの写真も井上正大さんの意識がきちんとその場にあるのが感じられ、なんとも快い写真集になっていると感じた。浅草寺でのロケの写真や、ハードロックな衣裳に身を包んだロケ写真、廃墟のような場所でのロケ写真、ファッショナブル且つダンサブル且つアート且つポップなスタジオ写真、そしてベッドでのセクシーショット。一冊の中に様々なファッションに身を包んだ色々な表情の井上正大さんの写真が所狭しと並んでおり、デビューから4年の間に身につけた表現力を通してこれから齢を重ねて変化して行くであろう未来の姿の片鱗といったものが見え隠れするような素敵な写真集になっていると感じた。

 当写真集を見ていると、井上正大さんはどこまでも何にでも変化できる可能性があるように感じられてとてもわくわくした。コスプレに近いような奇抜なデザインの衣裳に負けてないどころか似合っているし、何色ものポップなカラーを使用した服も似合っているし、シンプルなモノトーンの服も似合っている。また、何も身につけていないベッドの上での裸体すら白いシーツがよく似合っていて言う事なし。182cmある身長の高さが井上さんのスタイルの良さの一つであると思うが、身長にプラスして目に力があるということが最も強い長所ではないかと感じた。カメラが真っ向から捉えた井上さんの目の力は、強い吸引力に満ちている。見上げる目、横を見る目、瞼を半分伏せた目…そのどれもに表現力があり、物語性を持っているように感じられる。演じる役を目で表現する役者。に、彼はなるかも知れない。

 様々な格好に扮する井上さんを、カメラマンの小林ばくさんがシーンにマッチしたライティングで見事に表現しているのも見どころ。どの写真も光の捉え方が決まっていて美しい。コントラストのバランスが良いのはもちろんのこと、明と暗による表現力がどの写真のコンセプトにも決まっていて全体を通してメリハリのある写真集に仕上がっているのがとても良い。中でもスタジオ写真のインパクトさは、被写体である井上正大さんの若い肉体を見事に表現していると思う。

 ベッドの上のセクシーショットの表情が可愛くて仕方がない。役の上でのダークなイメージも似合う彼であるが、実は真っ白なふわっとしたイメージもとてもよく似合う。明と暗のどちらもよく似合う彼は、やはりどこまでも何にでも変化できる可能性があるように感じられる。これからの活躍に期待。

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