一条薫（『クウガ』）、北條透（『アギト』）に続く”第三の男”東條悟が変身（笑）。
表向きは寡黙で礼儀正しい優秀な学生の顔を持つが、情緒不安定というか多重人格気味な面を持つ、ある意味でもっとも現代的なキャラクター。キレやすい若者像の象徴というか。番組内の位置付けでは浅倉威（＝王蛇）同様の”悪者ライダー”ということになるが、一般常識の通じない、何を考えているのかわからない不気味な存在で、多分に幼稚性をも併せ持っているこの東條に比べれば、浅倉でさえ単純に思えるほどの複雑なパーソナリティを持っている。浅倉も不気味ではあるが、その根底を支配しているのは本能的な破壊衝動。だがこの東條にはそういったものがなく、もしかすると１３人ライダー中で一番怖い存在なのかも知れない。だがその最期は、車に轢かれそうになった親子を庇うという、およそ相応しからぬもの。最後の最後まで理解を越えた存在であった。
演じる高槻純は、ご存知『ウルトラマンネオス』ことカグラ・ゲンキ役だった人。高野八誠に続くウルトラマンと仮面ライダーを演じた男になったわけだ。

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