「機動戦士ガンダム0083/ジオンの残光」
投稿日 | : 2001/03/11 00:43 |
投稿者 | : Excalibur |
参照先 | : |
OVA『機動戦士ガンダム0083/STARDUST MEMORY』(30分×13話)を2時間でまとめた総集編。ラストシークエンスはビデオ・リリースに先行しての公開となった。
総集編であるからして尻切れトンボのエピソードは多々あるものの、2時間を一気に見せる骨太なドラマは健在。トミノ抜きの<ガンダム>が一応の成功をおさめた点も評価して良いと思う。
ご承知の通りこの作品は『機動戦士ガンダム』と『機動戦士Zガンダム』とのミッシング・リンクを埋めるべく企画された作品だが、この作品を踏まえて両作品を見た場合、ものの捉え方の多様性、多面性というものを改めて考えさせられてしまう。
『ガンダム』での<連邦(WB)=主人公=善>VS<ジオン=敵=悪>という図式が、この『0083』では<連邦(アルビオン)=主人公=善>VS<デラーズ=敵=悪>へと一見スライドしているようでもあるが、ラストでティターンズの結成が宣言されアルビオン乗員がティターンズのメンバーに入ってしまうことによって、『Zガンダム』での<連邦(エゥーゴ)=主人公=善>VS<連邦(ティターンズ)=敵=悪>の構図が崩れてしまうからだ。<デラーズ=悪>ならば当然<ティターンズ=善>でなければならないわけであるし。これが年代記ものとしての<ガンダム>シリーズの魅力でもあるのだが。
(1992/9/5 新宿ピカデリー2)
作品データ