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「PLANET OF THE APES/猿の惑星」
投稿日 : 2001/08/19 21:39
投稿者 Excalibur
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物語は宇宙ステーションから始まる。これには軽い驚きを覚えた。当然ながら人類が日常的に宇宙空間で暮している時代(設定は2029年)が舞台ということだけれども、ひょっとしてオリジナル版『猿の惑星』と同時期に公開された『2001年宇宙の旅』への目配せかな〜と思ったりもしたけれども、これは考え過ぎだろう。
このステーションでは専門訓練を受けた猿が人間の替りに危険な任務に就くこともあり、さっそく接近してきた磁気嵐の調査に赴いたポッドが行方不明。それを追って宇宙飛行士レオ・デイビッドソンもポッドで接近するものの、そのまま磁気嵐に巻き込まれて遭難し、とある惑星に不時着。そこは猿の支配する世界だった――というのが発端である。
以降はひたすらアクション映画だなァという印象で、猿に囚われたレオは一緒に囚人となっていたこの星の人間達とあっさり脱出してしまい、後はひたすらの逃避行(という割に危機また危機というほどでもない)とクライマックスへ向けて走るだけ。主人公が虐待を受けるといった差別的描写は殆ど見られない。オリジナルにあった、価値観を逆転させアイデンティティーを問いかけるといったアイロニーはなく、異世界にさ迷い込んでしまった主人公の冒険譚と言ったほうがいい。
猿の惑星創世の秘密が明かされるあたりから、なんとなく物語の落としどころの見当がつきだし、殊にラストシーンが予想通りだったのにはちょっと興醒めだったけれども、オリジナルを越えるどんでん返しは? とかティム・バートンだから! といった過剰な期待を抱かなければ十分に楽しめるのではないかと思う。
特にこれまでダークなイメージを持ってティム・バートン作品を敬遠していた人も、これならOK。反面、ディープなファンには物足りなさが残るだろうけれども。
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あれやこれや
投稿日 : 2002/01/27 15:18
投稿者 Excalibur
参照先
今回の特殊メイクは、猿ならこの人!というリック・ベイカーが担当。
実に素晴らしい出来映えだけれども、反面演じてる役者の素顔が全然わからない(苦笑)。普通に見ていれば、セード将軍を演じているのが『海の上のピアニスト』のティム・ロスだなんてわからないだろう。

逆に素顔が出ている人間役のキャストで注目していたのは、元シンクロナイズド・スイミングのカナダ・チャンピオンでモデルのエステラ・ウォーレン。所謂B級SF映画には欠かせない(?)半裸の原始美女の役回りでエロティシズムを醸し出しているはずなのだが、もっとストーリーに絡んで欲しかったところ。結局<紅一点>ということで目立っているだけなのが実に残念である。
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猿の惑星 リ・イマジネーション版
投稿日 : 2001/09/16 15:51
投稿者 F20!
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宇宙旅行で遭難し、不時着した惑星は猿が人間を支配する惑星だった。
奴隷となった人間達と力を合わせてたどり着いたところは、夕日の中、海に埋没する自由の女神
そう、その惑星は未来の地球だったのだ

というのが、1968年公開のオリジナルの猿の惑星

そして2001年、リメイクを越えた再創造〈リ・イマジネーション)された、「PLANET OF THE APES/猿の惑星」が公開された。
監督は、「バットマン」「バットマン リターンズ」「シザーハンズ」等のティム・バートン。

リ・イマジネーション版は・・・

チンパンジーを乗せた偵察ポッドが行方不明となり、
続けて宇宙飛行士レオ(マーク・ウォルバーグ)の偵察ポッドも行方不明になる。

レオが不時着した惑星は猿が人間を支配する星だった。猿の神セモスを信仰し、圧倒的な力で人間を支配していた。
だがレオは、立ち上がった人間と協力者となった猿人を連れて、猿人の発祥の地聖地カリマへと向かう。
そこはハンドレーダーから宇宙ステーションがいるところと思われていた。

しかし聖地には宇宙ステーションがなく、廃墟だけだった。
だが、その廃墟こそが宇宙ステーションのなれのはてだったのだ。

レオを探しに来た宇宙ステーションは、この惑星の過去、神話の時代へ不時着したのである。
しかも、目を離した隙に訓練した猿の反逆にあい、猿に支配されてしまったのである。この猿の名がセモスであった。

一方、猿の世界でも、レオ達人間を皆殺しにすべく、軍隊が向かっていた。
ついに聖地カリマで激突する猿と人間。宇宙ステーションを爆発させて猿の半数を倒すも、絶体絶命に陥るレオ達人間。

その時、空から落ちてくる物体があった。それは、レオより先に消息不明になったチンパンジーを乗せた偵察ポッドだった。

それはあたかも、再びセモスが降り立つという猿の神話そのものであり、
そのチンパンジーと仲良くするレオを見て、猿と人間は戦いをやめるのであった。

猿と人間が仲良くなったのを見つつ、偵察ポッドで地球へと帰るレオ。
何とかたどり着いたその地球は、何の変わりもないように見えた。
しかし!

不時着したそこはリンカーン大統領


のような猿の将軍の彫像
そう、その惑星は猿が支配する地球だったのだ。

長々とストーリーを書いてみましたが、
リ・イマジネーション版はオリジナル版より時間概念が錯綜した作品でした。
猿のメイクは比べものにならないほど精巧で、一匹一匹(一人一人?)の表情がそれぞれすばらしくできていましたね。

ただ、特撮のためなのかは分かりませんが、全体的に画面が暗く感じましたね。

本当は他の映画を見るつもりで行ったのですが、諸事情により見ることが出来ませんでした。
でも、それを補ってくれた作品ではあったと思いますね。



*新規投稿作品でしたがトピックが既存の為、こちらへ転載させていただきました。ご了承下さい。
(管理人)
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あら、もう結末が…。。
投稿日 : 2001/08/30 04:53
投稿者 ヒラク
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2029年、宇宙飛行士レオは猿の支配する惑星に不時着する。

「リメイクではなく、リ・イマジネーションだ。」という監督ティム・バートンが、
オリジナルに対して新作をどう演出するか楽しみにしていましたが、想像していた
よりは特にストーリーに関してはかなりオリジナルに忠実だなあという印象でした。
もっとエキセントリックな登場人物達を期待していましたが、思えば言葉を話す猿
ほどエキセントリックなものも無いですよね。

とはいえ、そこはティム・バートン、そこかしこに彼ならではの少しずらしたユーモアが
ちりばめられ、とくに猿と人間との関係性については、異形の者たちの哀しみを
描いてきた(そうばっさり言い切ってしまうのも心苦しいですが…。)彼らしく
かなり複層的に、かつたっぷりとシニカルに表現されています。オリジナルでは、
人種問題になぞらえた見方も多かったようですが、オリジナルから30年以上の月日が
経ってもうそういう構図だけではしゃべる猿を捉えることができないことを、どこか
アイロニカルに、そしてどこかグロテスクに猿を描くことで表わしているように
思えます。不自然なまでのブロンドセクシー美女の活躍にも、逆にティム・バートンの
悪戯ごころを感じてしまいます。

彼の持ち味であるファンタジックな世界観は、このある意味完成された「猿の惑星」
ワールドでは大きな制約を受けてしまうわけでかなり苦心したのではないかなぁとも
思いますが、オリジナルを踏襲しつつも終盤いくつかのどんでん返しで盛り上げて
くれます。
彼は「リ・イマジネーション」について「続編ともB級映画とも違う。」と言ってますが、
むしろオリジナルのB級ぽさと、その続編であること逆手にとって、さらにSF的な
お約束もしつこいまでにしっかり守ることで楽しんでるようにも思えます。

猿の特殊メイクやその動きは本当にリアルだと思いますが、SFX や CG にちょっと食傷ぎみ
なのか、子供の頃初めてオリジナルを見たときの衝撃はやはりなかったのでした・・・。
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「猿の惑星」の誕生。そして結末・・・・(ネタバレ)
投稿日 : 2001/08/19 21:43
投稿者 Excalibur
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ティム・バートン監督言うところの<リ・イマジネーション>作品ということだけれども、前作との比較がどうしても避けられない以上、言葉をどんなに飾ろうとも<リメイク>は<リメイク>であることに変りはない。
オリジナル版を越える衝撃のラストシーンはあるのか――?というと、プロデューサーが豪語しているほどのインパクトはないと断言していいだろう。
磁気嵐に巻き込まれて未来へ飛ばされたレオが到達した惑星。しかしそれ以前にその星には宇宙ステーションそのものが墜落しており、そこの猿たちが反乱を起こして猿の惑星が誕生したというのがカラクリなのだが、これでは猿たちが英語を喋る理由付けとしてはどうも説得力に乏しい。では人間達はステーションの乗組員の子孫とでもいうことなのだろうか。
また、レオより先に行方不明になっていたポッドがクライマックスで到着するというのは、磁気嵐の中では時間が逆流しているという解釈なのだろうか?
そしてラスト。ポッドで脱出すると運良く(?)磁気嵐に乗っかって過去へ戻れるというのはどうにもご都合主義的だし、地球へ無事戻ったと思ったら出迎えたのは猿だった、というのはオリジナル版と同じ結末にはしないという製作サイドの発言からすれば予想出来得るものだ。つまりオリジナル版と違う結末を用意しようとするならば、原作を参考にするであろうことは想像に難くないからだ。
一応パラレルワールドの地球へ辿り着いてしまったという解釈なんだろうけれども、今度はこの星からの脱出をテーマに更なる続編を作ることも充分可能だけれども、やるのかな。
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作品データ
投稿日 : 2001/08/19 21:40
投稿者 Excalibur
参照先
監督:ティム・バートン
脚本:ウィリアム・ブロイルス・ジュニア/ローレンス・コナー/マーク・ローゼンタール
原作:ピエール・ブール
製作:リチャード・D・ザナック
製作総指揮:ラルフ・ウィンター
音楽:ダニー・エルフマン
特殊メイクアップ効果デザイン&クリエイト:リック・ベイカー

マーク・ウォルバーグ/ティム・ロス/ヘレナ・ボナム=カーター/マイケル・クラーク・ダンカン
ポール・ジャマッティ/エステラ・ウォーレン/ケリー・ヒロユキ・タガワ/デイビッド・ワーナー
クリス・クリストファーソン

2001年
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