「仮面ライダー/仮面ライダー対ショッカー」
投稿日 | : 2001/09/11 23:11 |
投稿者 | : Excalibur |
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<東映まんがまつり>における「仮面ライダー」シリーズの劇場用新作映画の一本目。
のみならず、現役TVヒーロー番組の拡大劇場版公開の先駆ともなった歴史的な作品でもある。
公開時期はTVシリーズが4クールから5クール目への過渡期で、爆発的人気となった<2号ライダー篇>のクライマックス時とぶつかり、1号ライダーをゲストに迎えての「ダブルライダー」を前面に押し出し、大挙して出現する再生怪人軍団、映画でしか見られない新怪人の登場、スケールの大きなショッカーの計画といった目玉を多数用意し、しかもシネマスコープ・サイズの大画面でライダーが大活躍するというのだから、これは現役視聴者である子供たちへのアピール度は充分過ぎるほど。尚且つ第5クールからの<新1号篇>突入に先駆けて変身ポーズを披露する本郷猛、といった思わぬ拾い物的なシーンもあってか、集客効果はバツグン。従来、中編規模の名作アニメがメイン番組だった<まんがまつり>は、これ以降ヒーロー番組中心に構成されるキッカケともなった。
ただあらためて見直して見ると、これだけの娯楽要素を盛り込みながらも、作品の仕上りは今一歩の印象がある。特にその大きな要因になっているのが、1号ライダーのアクションを演じた中屋敷鉄也の動きにある、といってしまっては酷だろうか。 中屋敷といえばこの後『仮面ライダースーパー1』に至るまでの全シリーズのライダーのメイン・アクターであり、シリーズへの貢献は多大なものがあるのだが、この時期はまだまだ不慣れであり、切れのないアクションが作品全体のテンポも落としてしまっていて全くいただけない。1号のスーツ・アクターが別人であったら、或いは撮影時期がもう2〜3ヶ月後だったら、きっと傑作たり得ただろうと思うと誠に残念でならない。
尚この作品は通称『仮面ライダー対ショッカー』と呼ばれるが、これはあくまで副題であり便宜的なもの。メインタイトルはあくまで『仮面ライダー』であることを、一言付け加えておく。
作品データ