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「指輪物語」
投稿日 : 2002/01/15 21:45
投稿者 Excalibur
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<ロトスコープ>というのは実際に役者が演じたものを撮影し、そのフィルムを素にトレースしてアニメーションにする、という方式だと思っていたのだけれども実は違うのね。これ、フィルムそのまんま着色して背景を合成してるだけじゃないの。おまけに合成ずれてギクシャクしてるし。
それに役者の演技を100%トレースするなら何もアニメにする必要ないわけで、役者の動きが悪かったり演技が下手ならそれを補って作るものだと思うがなァ。役者の怠い動きや言うこと聞かない馬の動きなんぞトレースしてどうする? またアニメアニメした絵と役者そのまんまのリアルな絵が同時に登場すると、バランス悪いなんてもんじゃない。
物語はというと、多すぎる登場人物を整理できずにダラダラと展開し、やっと盛りあがってきたなというところで「第一部・完」と出て終わり。観客舐めてる。しかもこの映画、130分もあるんだし。原作が長いだけに途中までというなら、構成をきちんとして「第一部」なら「第一部」なりの終わらせ方というものがありそうなんですがねー。まぁ、原作読んでない私が不勉強ってとこですか。
で肝心の「第二部」は結局頓挫し、実写版へと企画変更。今度は初めから三部作ということで製作されているようなので、中途半端で終わることにないことを祈っておりまする。

          (1997/8/29 VIDEO)
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Re: 「指輪物語」
投稿日 : 2005/03/31 15:09
投稿者 久保田r
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 「フロド/鈴置洋孝」につられてDVDを見ました。…が、鈴置さんの声か、と、言われれば、若い声の鈴置さんに聞こえなくもないような気もするのですが、鈴置さんの声のクセが感じられないので、どうにも自信が持てず…。というか、鈴置さん云々の前に、途中のシーンで声が別の人に変わっていたような気もするのですが…。うーむ…。

 感想は、背景の絵が綺麗でした。絵画のような美しさで、良かったです。
 ストーリーは、原作を読んでいないので全部の流れが分からないのですが、いよいよ佳境というところで終わっていたので、(え?これでおしまい?)という感じでした。これで『ロード・オブ・ザ・リング』が分かると思っていただけに途中で終わってしまって残念。作品全体をもう少し引き締めて、まとめて見れるようになっていれば良かったです。
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吹替と字幕と――
投稿日 : 2004/02/10 21:36
投稿者 Excalibur
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ハッキリしたことは覚えていませんが、確かこの作品は吹替でしか公開されなかったんじゃないかと思います。その昔発売されていたビデオも吹替しかありませんし。
今はDVDで吹替と字幕、両方楽しめますし、今出ているビデオも吹替版と字幕版がそれぞれ用意されていますので、好きなほうが選べます。良い時代になったものですね。
吹替版の翻訳を担当した人は、原作の翻訳本は読んだことがないか、少なくても参考にするつもりは全くなかったものと思われます。「中の国」「ガンドルフ」「アラゴン」「ボロミール」「ゴンドー」「ソロン」「ゴラム」「リブンデル」「エルロン」・・・といった固有名詞の扱いからも明らかですね。勿論翻訳本が唯一絶対のものじゃありませんからそれが悪いとは思いませんが、敢えて無視した理由はどこにあったのでしょうか。対する字幕版――おそらく最近作られたものではないでしょうか――ですが、こちらは対照的に翻訳版の瀬田貞二・田中明子訳にベッタリです。「馳夫」に「つらぬき丸」「裂け谷」おまけに「ゴクリ」ときます。DVDを持っている人は(僕も含めて)「音声=日本語吹替」+「字幕=日本語字幕」という組合せをして遊ぶ人が多いようですが、この作品に関してそれを行うとまるで別作品を見ているかのような錯覚にとらわれます。
ところで古い作品なせいか、吹替キャストに関する資料が殆どありません。現行発売品であるDVDやビデオのパッケージを見ますと「フロド/鈴置洋孝」とありますけど、どう聞いても鈴置さんの声には聞えません。大滝進矢さんの声かなぁ・・・。もっともこの当時、大滝さんがデビューしていたかどうかは定かじゃないんですけれどもね(なにせ『戦闘メカ ザブングル』よりも3年くらい前です)。「ガンダルフ/八奈見乗児」とあるのは間違いありませんが、「アラゴルン/千田光男」は千田さんがどういう声なのかあまり認識していないので、うーん・・・。それ以外のキャストも何人かは推測出来るのですが、確信が持てません。どなたかご存知の方がいらっしゃったら、お教え下さい。
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「ロード・オブ・ザ・リング/指輪物語」
投稿日 : 2003/03/01 22:26
投稿者 Excalibur
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『指輪物語』をアニメーションにするというのは、実は理に適った選択である。なにせ人間だけじゃなくホビットやエルフ、ドワーフなどの小人族や妖精(?)たち、さらには古のモンスターが闊歩する異世界が舞台なんである。指輪を巡って国同士の派手な合戦シーンだってある。貧相な画面作りは致命的だ。となれば必然的に予算は膨らみ、費用に見合った収益が上げられないとして製作に二の足を踏むプロデューサーも出るだろう。その点アニメーションならばリスクは軽減され得る。広大なセットも豪華な衣裳も不要、優れたアニメーターの奔放なイマジネーションをトレース出来れば、見たことのない世界で大軍を動かすこともある程度は可能となる。
だが、ここで一つの問題点が浮上してくる。対象となる観客層だ。”アニメ・ブーム”が起こりヤング・アダルト層にまでターゲットが広がった日本とは事情が違う。<アニメーション=こども向け>、ディズニー以来の伝統が今も生きている。小さなこどもにもわかりやすいように登場人物の性格付けは単純化され、そのデザインや動きは親しみやすく可愛らしくデフォルメされ(そうでないキャラクターもいるが)、記号化される。当然原作が持つ深み――キャラクターが苦悩し葛藤する心理描写は影を潜め、壮大な神話を持つバックボーンは歪められて見事に色分けされたキャラクターのみが跋扈する世界になってしまうのだ。これが原作の精神を生かした作品作りなのかと問われれば、イエスとは答え難いだろう。
これがもし日本で作られていたなら事情は違ったかもしれない。この当時どんな作品が作られていたかというと、劇場では『さらば宇宙戦艦ヤマト/愛の戦士たち』や『銀河鉄道999』が大ヒットし、TVでは『未来少年コナン』や『機動戦士ガンダム』が注目を集めていた時期である。そういう土壌ならば、原作の精神に則ったある程度ターゲットを高めに設定したアニメーション作りも可能だったかもしれないが、今度はそれが上手く本国で受け入れられるかどうかは微妙だろうが。
結局この作品は万人に受け入れられるところとはならず、前後編構想も幻に終わった。端折りすぎた物語展開や演出面などの原因も考えられるが、アニメーションという媒体が持つ諸刃の剣を作り手がきちんと認識していたのかどうか、本質的な問題点はそこにあるように思う。
ところでこのラルフ・バクシ版、原作の第一部『旅の仲間』と第二部『二つの塔』を合わせた構成だが、奇しくもピーター・ジャクソン版の『ロード・オブ・ザ・リング(旅の仲間)』と『ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔』と概ね同じ物語運びとなっている。ジャクソンが意識したのだろうか。
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作品データ
投稿日 : 2002/02/17 22:02
投稿者 Excalibur
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監督:ラルフ・バクシ 
製作:ソウル・ゼインツ 
原作:J・R・R・トールキン 
脚本:クリス・コンクリング/ピーター・S・ビーグル 
音楽:レナード・ローゼンマン 

(声) 
クリストファー・ガード/ウィリアム・スクワイアー/マイケル・スコールズ 
ジョン・ハート/サイモン・チャンドラー/ドミニク・ガード/ノーマン・バード 
アンソニー・ダニエルズ/デヴィッド・バック/アンドレ・モレル 
アラン・ティルヴァーン/アネット・クロスビー/ジョン・ウェストブルック

1978年


ビデオ題名 『ロード・オブ・ザ・リング/指輪物語』 
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