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「八月拾五日のラストダンス」
投稿日 : 2008/12/23 17:38
投稿者 久保田r
参照先
<スタッフ>
監督:井出良英
脚本:井出良英
撮影:新妻宏昭
音楽:ハマケン

<出演>
山本耕平
稲田奈緒
市瀬秀和、他

<ストーリー>
第二次世界大戦末期、南島の戦場で本隊を目指して行軍していた山瀬一等兵は、ヘリからの銃撃に遭い、野戦病院で従軍看護婦の春香と出会う。撤退した米軍基地まで食料を調達しに行った山瀬と春香が戻って来ると、病院は攻撃を受けて壊滅していた…。

2005年8月公開
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Re: 「八月拾五日のラストダンス」
投稿日 : 2008/12/23 17:43
投稿者 久保田r
参照先
 時代は、太平洋戦争末期。南島の戦場にひっそりと咲き、そして散った恋の花…といった印象を受けた作品。舞台となっているのは、激しい戦争の最中。それも終戦間近であるため、敗戦濃い日本の兵士が敵の目から逃れるように地面を這いつくばるようにして最後の望みを託して命からがら本隊目指して行軍するという姿をまざまざと描き、その中で芽生えたおとぎ話のような夢のような儚く淡い恋心が描かれている。

 戦争の悲惨さを始終描写しており、また主人公の山瀬一等兵の「母さん…」という語りが戦場に送り込まれた若者の悲哀さといったものを表しているが、作品全体が淡々としており、山瀬一等兵の口調もまたどこか若者らしい淡々とした響きがあり、悲惨さを殊更押し出して涙と感動を誘うというような作品作りにはなっておらず、かといって戦場で生まれたラブストーリーに感情移入して感動するといった内容でもなく、とにかく戦争末期の南島の戦場で頼りなく芽生えた山瀬一等兵と春香との儚い恋の花が、見渡す限り地獄絵図のような状況の中でほのぼのとした光を灯している。

 密林の中に累々と遺体があり、それらを乗り越えて行軍していく様は、終戦間近の凄まじさといったものを表していると思うが、その中での山瀬一等兵と春香の儚い恋の描写は、救いのようでありリアリティさのないおとぎ話が入り込んだような感じ。この二人の恋が物語の救いとなっていたかどうかは、ラストシーンにかかっていると思うが、これは見る人の判断だと思う。私的には、このラストシーンは納得できなかった。が、これも戦争の悲惨さなのだろう。
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