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「レオン」
投稿日 : 2009/04/15 16:03
投稿者 久保田r
参照先
<スタッフ>
監督:リュック・ベッソン
製作:パトリス・ルドゥー
製作総指揮:クロード・ベッソン
脚本:リュック・ベッソン
撮影:ティエリー・アルボガスト
音楽:エリック・セラ

<キャスト>
レオン:ジャン・レノ/マチルダ:ナタリー・ポートマン/トニー:ダニー・アイエロ/スタンフィールド:ゲイリー・オールドマン/マイキー:ピーター・アペル/マチルダの父:マイケル・バダルコ/マチルダの母:エレン・グリーン、他

<ストーリー>
レオンの住むアパートで、マチルダの家族が麻薬捜査局によって殺害される。間一髪のところでマチルダは難を逃れ、レオンの部屋へ転がり込む。その日から殺し屋のレオンと12才のマチルダの奇妙な共同生活が始まる。

1994年 フランス/アメリカ
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Re: 「レオン」
投稿日 : 2009/04/15 16:06
投稿者 久保田r
参照先
 「ニキータ」のリュック・ベッソン監督による、殺し屋と12才の少女の拙く脆く切ないラブ・ストーリー。ある日、麻薬捜査局によって家族を殺害され、最愛の4才の弟を殺されたマチルダは、間一髪のところで同じアパートに住むレオンの部屋に逃れて一命を取り留める。そして弟の復讐を胸に秘め、女と子供は殺さないという固い主義を持つ殺し屋・レオンと、利発な12才の少女・マチルダの奇妙な共同生活が始まる。

 この映画は、首都圏に住んでいた頃に東京の目黒の映画館で見て、号泣しながら見た記憶が強く残っている。とにかく胸に切なくきゅーんと締め付けるものがあり、忘れられない映画だった。そしてこの度およそ10年以上振りに再鑑賞し、やはりラスト近くには泣きながら見ることとなり、この映画の良さ、ここぞという見せ場を10年以上の時を経ても同じように感じ取ることが出来たことと、また同じように泣くことができたことに感動。若い頃に見た作品に今なお感動できたことに感激。素晴らしい作品。

 ジャン・レノ演じるレオンが、徹底した人物像となって出来上がっているところがとても良い。読み書きはともかく殺し屋としてのレベルが高いレオンは、慣れた手つきで素早く銃火器を扱う姿には目を見張るものがある。彼の知能は決して低くはないが、読み書きが苦手なことから彼の生い立ちの不幸といったものが見て取れ、殺し屋として生きていく他のなかったレオンと、バラバラな家族のもとで育ちある日突然家族を殺されて不幸となったマチルダと暮らすようになったのは、惹かれ合う魂の寄り添いのようなものを感じた。マチルダに銃の扱いを教え、レオンに読み書きを教える二人の暮らしぶりは、微笑ましくもあるが、長くは続かない刹那さが常に漂っていて哀しみさえ覚える。目立たぬようひっそりと生きて来たレオンの人生の最大のドラマが描かれている。

 マチルダを演じたナタリー・ポートマンのキュートな可愛さが印象的。女と子供は殺さないという条件に完全に一致している少女・マチルダは、子供っぽさの中にも女性の表情をまとわせ、レオンの心に深く入り込み、心を動かす存在となった。子供と大人の顔を行き来する魅力的な女の子を演じている。そして、スタンフィールドを演じたゲイリー・オールドマンは、インパクトがあった。狂気を孕んだ存在感がレオンの対極にあり、非情で冷酷な役を完璧に演じている。あの独特の存在感は、ゲイリー・オールドマンならでは。

 この映画の見所は、やはりマチルダを逃がすシーンの会話。喋ることの少ないレオンがマチルダとの未来を口にする最高の告白。このシーンがすべて。堰を切ったように涙が溢れ出る。
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