製作：今田智憲
企画：有賀健・横山賢二
原作：永井豪・石川賢とダイナミックプロ
脚本：藤川桂介
音楽：渡辺宙明／菊池俊輔
演出：明比正行

（声）
野田圭一／中谷ゆみ／柴田秀勝／沢田和子／大竹宏
神谷明／山田俊司／西尾徳／富田耕生／吉田理保子

1975年

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片や永井豪原作の『グレートマジンガー』、片や永井豪・石川賢コンビが生み出した『ゲッターロボ』。人気ＴＶアニメ同士の夢のジョイント企画で、舞台も劇場の大スクリーンへ移してスケール・アップを計っている。その対戦相手は劇場オリジナルの宇宙怪獣ギルギルガン。ＴＶシリーズのレギュラー悪（恐竜帝国やミネーネ帝国）は無視された言わば番外編となっており、ゲッターとグレートも互いに意識し合うライバル同士といったところ。序盤ではいがみ合いを見せる両チームだが、後半では見事な共闘を見せてくれる。ただ「両雄」とは言ったものの比重はマジンガー側にあり、ゲッターはどちらかといえばゲスト扱い。ゲッターファンにはそこが物足りないだろう。
原作者が同じ永井豪とはいえ、放映局も違えば作品の色合いもかなり違う『マジンガーＺ対デビルマン』に比べると、放映局も同じだし、なんといってもロボットアニメ同士だからすんなりいきそうなこの組合せだったが、実は雑誌掲載権の関係でちょっとしたゴタゴタがあったとか。『ゲッター』は小学館、『マジンガー』は講談社、とライバル出版社が別々に掲載権を持っていたのだが、今回に限りということで＜一ツ橋グループ＞と＜音羽グループ＞が手を組んで実現したということらしい。まぁ映画を楽しみにしている子どもたちにとっては、どうでもいいことだが。
ところでこの作品、イベント性もマアマア見せ場もマアマアなのだが、今一つ食い足りないのはＢＧＭの使い方。渡辺宙明・菊池俊輔両巨頭のアクション音楽が堪能出来る一本ではあるのだが、クライマックスのアクション・シーンには何故か一切ＢＧＭが流れないのだ。一番の聴かせどころなだけに、ファンならば「あの曲が流れれば」「いやこの曲を使ってくれ」と歯痒い思いをするだろうこと間違いなし。なんと勿体無いことを。

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