「突入せよ!『あさま山荘』事件」
投稿日 | : 2002/05/26 14:30 |
投稿者 | : F20! |
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実話です。いや、実話を元にしたフィクションです。
主役の佐々淳行や後藤田警察庁長官(当時)や、
あと何人かの当時のキーパーソンは実名で登場。
それから、事件解決までの緊張感も当時の状況をほぼ正確にトレースしているようだ。
ワタシは1972年当時は乳飲み子だと思われるので全然記憶にないが、
当時は交通事故や事件が減って、この事件の視聴率が80%?行っていたそうだから、
やはり観客は年輩の方が多し。
見ていて思ったのは、この作品、犯人達の細かな描写は一切ナシ。
事件解決のために尽力した警察庁、警視庁、長野県警と、
警察関係者の身内の苦労と、殉職者には頭が下がる思いであった。
で、欲を言わせてもらえば、事件解決から警察部隊の解散、殉職者の葬式、
佐々氏の帰宅、と言う終盤があっさりしていたかな?
もう少し余韻が欲しいところであった。
途中、一カ所、あれ?と思わせるギャグがある。
佐々氏本人ほか関係者数名がいきなり出演しているシーンがあります。
映画館に足を運んで、自分の目で確かめてみてくださいな(笑)
THE CHOICE OF HERCULES
投稿日 | : 2002/06/08 09:36 |
投稿者 | : Excalibur |
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1972年に起きた連合赤軍による「あさま山荘」立てこもり事件を、当時現場で指揮を執っていた佐々淳行のドキュメントを元に、フィクションという扱いで映画化したもの。カメラは終始警察側にあり、事件の背景や犯人像については殆ど触れられていない。そこへ至る経緯や思想などの説明がないのは不親切ではあるものの、娯楽作として作るためには必要な割切りかと思う。実録ものと謳わず、フィクションと称した所以だろう。
題名や宣伝展開からすると、犯人とのやりとりなどアクションやサスペンス要素を期待させるが、実際は長野県警、警察庁それに警視庁と、警察側のディスカッション・ドラマの色が濃い。2/19の事件発生から、無事人質を救出する2/28までの10日間。映画はテンポ良く見せてくれる。だが主眼が現場指揮官である佐々淳行に置かれていることもあってか、警察同士の縄張り争いが強調され、特に長野県警が面子にこだわり現場認識が甘い、言ってみれば足手まといな存在として描かれているのがやや気になった。役者側のコミカルな演技も息抜きとしては必要だが、行き過ぎのようにも感じられた。他にも音楽が場違いであったり、強行突入へ至るまでが案外盛りあがらないこと、それと終わらせ方が唐突で余韻もまるでないことなど欠点も多々あるが、題材が題材なだけにこれをエンターテインメンとして作り上げた監督以下スタッフの力量は評価して良いだろう。
作品データ