「ミッション:インポッシブル」
投稿日 | : 2000/12/09 01:02 |
投稿者 | : Excalibur |
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TVシリーズ『スパイ大作戦』の映画化。『アダムスのお化け一家』が『アダムス・ファミリー』に、『宇宙大作戦』が『スター・トレック』に、『ミステリーゾーン』が『トワイライトゾーン』に、『原始家族』が『フリントストーン』に、『じゃじゃ馬億万長者』が『ビバリー・ヒルビリーズ』になったようなものだ。おなじみのラロ・シフリンのテーマ曲も流れる。それにしても、これらの作品はなんで旧邦題を使わずに、原題のカタカナ化ばかりなのだろうか?
それはさておき、本作はリメイクではなくてTVシリーズの続編的新作であり、IMFの新たなメンバーの活躍を描いている。例によって「困難な任務」に従事しているメンバーだが、何故か作戦は筒抜けで危機また危機、二転三転、やがて内部の裏切り者の存在が浮び上がり、真犯人探しが始まり・・・・。
で、最後に明らかになる真犯人の正体だが、あれではTVシリーズからのファンは怒るだろう。シリーズに止めを刺したに等しいからだ。なんとかキャラクターに整合性を持たせよう、その行動を正当化しようとしている論評も読んだが、それでファンの気持ちが晴れるとも思えないし、オリジナルとは役者が違っているが、それで済むというものでもないだろう。
但し、トム・クルーズのファンが予備知識ナシで見に来たのであれば、満足して映画館を出るだろう。スタイリッシュでテンポのいいデ・パルマの演出、殆ど初めての挑戦といえるクルーズのアクションシーンなどなど、見応えは充分。
ただ問題は、これが『スパイ大作戦』の映画化だということに尽きるわけで、映画そのものの存在意義に関わる重要な問題。シリーズに思い入れのない筆者ですら、この改変はやり過ぎの感が無きにしもあらずなのだから、映画化を心待ちにしていた熱狂的ファン諸氏の落胆ぶりは想像に難くない。
(1996/7/23 池袋ジョイシネマ3)
吹替え版
投稿日 | : 2002/01/27 23:49 |
投稿者 | : 久保田r |
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滅多に見ない吹替え版なのですが、トム・クルーズ演ずる鈴置洋孝さんの声を聴きたさに借りて来て見ました。
かっこよかったです。
元々好きな声優さんですので、それだけで高ポイントなのですが、想像していたよりもずっとずっとかっこよかったです。良かったです・・・。嬉しいです・・・。(密かにえらい感動している)
暗号めいた台詞を淀みなくかっこよく喋る鈴置声・・・かっこ良過ぎ・・・(ぼそっ)。
かっこよさ
投稿日 | : 2002/01/27 23:46 |
投稿者 | : 久保田r |
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とにかくかっこいい。
トム・クルーズの出演作品は、何本か見ているけれど、すぐに「かっこいい」と言えるのはこの作品だけ。そう言い切ってもいいほど、この映画の中でのトム・クルーズは、クールに渋く決まっています。
トム・クルーズほどの大スターでイイ男であると、美女とのロマンスもお約束といった感じになって来ますが、彼の魅力というのは、顔の造作や肉体美以外のところにも秘められている筈で、本作では、そんなお約束にこだわらない、スリリングなストーリーに徹する彼の演技を存分に味わえるシナリオとなっています。
カメラワークに特に特徴はないものの、その分役者の表情や、一つ一つの演技に重点が置かれていると思いました。クレア役のエマニュエル・ベアール。黙って視線を向けるだけで、クレアという作品上の人物のクールな色気を醸し出す演技は、凄いと思いました。
見せ場は、CIA本部からデータを盗み出すシーンで、ほんの僅かな温度や重さの変化でセキュリティシステムが発動する要塞のような部屋に忍び込むシーンは、まさに圧巻です。派手なアクションではありません。そこに要求されるのは、その部屋に存在してはならない、という「静」のアクションです。この最高の緊張感の中でデータを盗み出すトム・クルーズの動きは、必見です。
イーサンが罠にはめられる大使館のパーティの設定の仕込みから、インターネットを使ってのマックスとのやり取り等、地球規模の舞台設定となっています。グローバルな視点でのシナリオがかっこよく、且つ、シーンを演出する音楽がかっこいいです。イーサンが全てのからくりに気付く回想のシーンで使われた、ダニー・エルフマンの「クレイア」が素晴らしく、物悲しい旋律がイーサンの心境を表しているかのようでいて、切なくなります。そして、ラリー・ミューレン&アダム・クレイトンの「ミッション・インポッシブルのテーマ」。素晴らしいテーマ曲です。いつ聴いてもかっこいいです。
作品全体のスレスレ感がたまらなく好きで、もう何度となくこの映画を見ています。キャラクターとキャスティングの一致、台詞のかっこよさ、スリル感、サスペンス、生まれそうで生まれないロマンス。どれもがツボにハマっていて好きな作品です。これからも気に入り続ける作品であると思います。
作品データ