監督はリドリー・スコットで、トム・クルーズが長髪で主演。この作品の直後に弟のトニー・スコットが監督した『トップガン』に出てブレイクするのだが、兄から弟へ推薦でもしたのかしらん？
主人公の少年がお姫様を助けて、悪魔をやっつけてメデタシメデタシというおとぎ話を、そのまんま大金かけてマジに映画化。しかし脚本が酷いせいか、ちっとも盛り上がらない。自分のせいでユニコーンが悪魔に殺されたっていうのに、お姫様は少年に試練を与えて、これをクリアしたら結婚するとか言ってみたり、この少年の方もそのことをお姫様に説教していたかと思えば、急にメロドラマになっちゃうし、森の妖精とこの少年との関係もよくわかんないし、その中の光の精みたいな女の子が『ピーターパン』のティンカーベルみたいなのだが、特別にストーリーに絡んで来ないし、悪魔のお父っつあんとかいうのもどうなったかわかんないし――金かける場所を間違えてんじゃないか？交通整理はきちんとして欲しい。もっとも本来は２時間半近くある作品を、１時間半程度にバッサリ切っているとかいう話。残っているならば＜完全版＞を見てみたいものだ（ヨーロッパ公開版でさえ２時間近くある）。お姫様は可愛いし（ミア・サラ、あんまり作品に恵まれてませんねー）、魔王をノリノリで演じてるティム・カリーも良いし、作品の雰囲気は好きなだけに。1985年。

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