トップページ > 記事閲覧 
「アレキサンダー」
投稿日 : 2005/03/06 21:55
投稿者 Excalibur
参照先
監督:オリバー・ストーン
脚本:オリバー・ストーン/クリストファー・カイル/レータ・カログリディス
製作総指揮:ポール・ラッサム/マチアス・デイル/ジャンニ・ヌナーリ/フェルナンド・スリチン
製作:モリッツ・ボーマン/ジョン・キリック/イアイン・スミス/トマス・シューリー
音楽:ヴァンゲリス

コリン・ファレル/アンジェリーナ・ジョリー/アンソニー・ホプキンス
ヴァル・キルマー/ロザリオ・ドーソン/ジャレッド・レト
ジョナサン・リース・マイヤーズ/クリストファー・プラマー
ゲイリー・ストレッチ/ジョン・キャバナン/エリオット・コーワン

2004年
記事編集 編集
兵どもが夢の跡
投稿日 : 2005/03/06 21:56
投稿者 Excalibur
参照先
老いたプトレマイオスが語るアレクサンドロス大王の一代記。
沢山出てくる人物関係がわかりづらいし、東征で出てくる土地の位置関係や距離感も掴みづらいし、途中で時系列はいじくるし、ということで173分は随分長いぞ、の超大作。
もう少し切り詰めてくれた方が良かったよなぁ。殊に再三同性愛について言及するシーンがあるのに、結局上手く活かしてるとも思えないので、その辺バッサリと切ってくれればもっと見やすくなったのに(逆にそこらへんに期待している人もいるだろうけど、大したことありません)。
その割りに面白くなりそうな場面を、プトレマイオスのナレーションであっさり処理しちゃうあたりが何とも。それに「彼は愛されていた」とか「彼はもはや愛されていなかった」というナレーションが入るんだけど、これがちっとも愛されてたように見えないのはどうかと思う。もっともこれが、最後のどんでん返しに繋がる皮肉混じりの伏線だとしたら見事なんだが・・・それは考えすぎだろうな、やっぱり。
またこれだけコスチューム・プレイ物が作られた後だと、後発作品はどうしても損だ。色々新しいことをやっていても、どっかで見たなぁという気になってしまう。特に、時代は違うとはいえ同じギリシャを舞台にした『トロイ』にはデジャ・ヴが。そもそもアレクサンドロス大王は『イーリアス』が愛読書、好きな英雄はアキレスというだけあって、劇中でも何度か”トロイヤ戦争”、”パトロクロス”、それに”アキレス”の名前が出てくるが、そうするとどうしてもブラット・ピットの顔が浮かんでしまうんだよね。まぁ公開順が逆じゃなかったことが、かえって良かったのかもしれないけれども。
で、全体的には冗漫な印象が強いこの作品の、一番の見所はアンジェリーナ・ジョリーだろう。主人公はアレクサンドロス大王だけれども、物語の最初から最後まで色濃い影を残しているのは、その母親オリンピアス。アンジェリーナ・ジョリーは正にこのキャラクターにピッタリで、真の主役は私よ、と言わんばかりで貫禄充分。それに父であるフィリッポス二世を演じたヴァル・キルマーも、かつての二枚目ぶりはどこへやらの怪演を見せてくれるのが楽しい。コリン・ファレルは・・・まあいいや。
そういやこの作品、本来なら競作になるはずで、バズ・ラーマンが準備していたのはレオナルド・ディカプリオの主演でニコール・キッドマンが共演。なんとなくこちらの方が品がありそうだけど、スピード競争に負けて立ち消え。かと思いきや、このストーン監督版がラジー賞6部門ノミネートの健闘振り(?)を見せたので企画が再浮上とか。まぁ期待せずに待ちましょう(っつーか、元々は4作品も企画が挙がってたんだよね、メル・ギブソンがプロデュースするTV版も含めて。ディカプリオは最初、もう一本のマーティン・スコセッシ版への出演を決めていたのが心変わりし、結局スコセッシ版はラーマン版に吸収されちゃったという経緯があるから、まだまだスンナリいくとは思えない・・・)。

          (2005/3/6 ワーナー・マイカル・シネマズ板橋 3番スクリーン)
記事編集 編集
件名 スレッドをトップへソート
名前
メールアドレス
URL
画像添付


暗証キー
画像認証 (右画像の数字を入力) 投稿キー
コメント





- WEB PATIO -