実話を基にしたベストセラー小説の映画化で、当初は『民事訴訟』という邦題が予定されていたはずだが、原題のカタカナ表記に落ちついたようだ。
金になる訴訟しか扱わない弁護士が、ふとしたキッカケで河川汚染を争点とする訴訟の依頼を受ける。一度は断ったものの、大企業相手と分かり俄然乗り気になるのだが、原告側有利と見られていた裁判が、相手側弁護士によって苦戦を強いられ、やがて意外な展開を迎えていく・・・。
若くして成功した主人公にジョン・トラボルタ、老獪な大企業側弁護士にロバート・デュバル、裁判長にジョン・リスゴーを配した見応えのある法廷ドラマである。映画の出来としては、終盤やや駆け足の印象を残すのが残念なところだが、一度は挫折した金満弁護士が人間として再生していくところが見所。何と言っても実話の持つ重みだろう。
製作はロバート・レッドフォード。

　　　　　　　　　　　（2000/2/11　日比谷シャンテ・シネ１）

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