トップページ > 記事閲覧 
「東京原発 TOKYO:LEVEL ONE」
投稿日 : 2005/10/26 13:32
投稿者 久保田r
参照先
<スタッフ>
監督・脚本:山川元
撮影:北澤弘之
音楽:崎谷健次郎
音楽プロデューサー:長岡和弘
プロデューサー:池田哲也 石原真 西健二郎 福田豊治
美術:稲垣尚夫
照明:内原真也
企画制作:アートマン
「東京原発」フィルムパートナーズ:グランプリ バサラ・ピクチャーズ 日活 衛星劇場

<出演>
役所広司/段田安則/平田満/田山涼成/菅原大吉/岸部一徳/吉田日出子/綾田俊樹/徳井優/益岡徹/塩見三省

<ストーリー>
東京都知事が突如「東京に原発を誘致する」と爆弾発言。会議室は騒然となり、急遽専門家を呼んで原発について学ぶ。原発のメリットを豪語する都知事と危険性を説明する東大教授。果たして都知事の真の目的は。そんな折、プルトニウムを積んだトラックが爆弾マニアの少年にジャックされ…。

2004年
記事編集 編集
Re: 「東京原発 TOKYO:LEVEL ONE」
投稿日 : 2005/10/26 13:20
投稿者 久保田r
参照先
 キャストの良さが遺憾なく発揮されている映画。特に役所広司のカリスマ性が素晴らしい。彼なくしては映画の起承転結は生まれないし、東京都知事という日本の首都の知事という強烈なリーダーシップが全体に行き渡らない。先ずは、裏切りのないキャストの良さが魅力。

 扱っているテーマは「原発」。原発は、私は正直なところよくは知らない。おそらく日本人の多くがそう感じていることと思う。たまに見るCMでは、原発の安全性や必要性が前面に打ち出され、”国がそうしているんだから大丈夫だろう”というイメージ戦略に乗っかってしまっている。しかし、現実はどうか。この映画では、原発の現実をフィクションという形でユニークな芝居とメリハリのある脚本でぐいぐいと最後まで見せている。

 この映画を見て初めに感じたのは、原発について無知なことだった。どんな危険性があり、どんな問題があり、どんなメリットがあるのかといったことを具体的に何も知らない自分に気付かされる。このような状態では、自分はこの映画を見る資格はないのではないかと思ったが、都知事と東大教授が原発のメリットとデメリットを芝居の中でユーモラスに教えてくれたので、東京都に原発を誘致することの大変さと影響力を映画の後半ではよく理解することが出来た。原発について学ぶ会議室のシーンは、まるで教材ビデオのようであったが、演じる役者がそれぞれのキャラクターを出しているので、楽しみながら学ぶことが出来た。エンターテインメント性の高い映画だと思った。

 そして、映画は、爆弾マニアの少年がプルトニウムを積んだトラックに爆弾を仕掛け、都知事がそれを解除するという命の危険を伴った最大の山場を迎える。手に汗握る展開だが、だが本当の締めはそこに非ず。映画の終わりの最後のシーンには、「あー楽しかった」で終わらない強烈なカットが残されている。見る者に「原発」の印象を強く残すメッセージ力の高い映画。
記事編集 編集
件名 スレッドをトップへソート
名前
メールアドレス
URL
画像添付


暗証キー
画像認証 (右画像の数字を入力) 投稿キー
コメント





- WEB PATIO -