「惑星大怪獣ネガドン」
投稿日 | : 2005/11/19 22:33 |
投稿者 | : Excalibur |
参照先 | : |
テラフォーミング計画から帰還途中の宇宙貨物船が墜落。積載されていた火星怪獣が、東京へ向けて侵攻を開始した。
実験中の事故で娘を失ったことで一線を退いたかつてのロボット工学の権威は、そのニュースを見て娘との約束を思い出す。
「ロボットが人類のために活躍する未来を作る」、という・・・。
今ここに、宇宙怪獣と巨大ロボットの激突が始まった!
世界初、全編CGで作られた怪獣映画。ということは”特撮映画”として紹介されているものの、実際は”アニメーション映画”として取上げるべきなのだろう。しかし、その質感、表現、演出等々は往年の東宝特撮映画のもの。時代設定は「昭和百年」となっているが、これは今から20年も未来の世界ではなく、黄金期の東宝映画が持つ昭和30年代40年代の地続きにある世界だ。宇宙ステーションのデザイン然り、宇宙貨物船”いざなみ”のデザイン然り、片腕にドリル(!)を装填した巨大ロボット”ミロク2号機”のデザイン然り。
一方で、怪獣ネガドン(劇中では名前は呼ばれない)のデザインや描写は、<平成ガメラ>や<平成ゴジラ>をちょっと髣髴とさせるあたり、単なる懐古趣味に陥っていないバランス感覚は評価出来る。
実は映画そのものは期待していた程の面白さは感じられなかったのだが、25分の長さとはいえ、2年もの歳月をかけて殆ど個人で作り上げたという事実は素晴らしい。
「映画は一人で作るもの」という時代は確実にやって来ている。
(2005/11/17 テアトル池袋)
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監督・脚本・制作:粟津順/音楽・音響効果:寺沢新吾
(声)
清水大/笹原琢磨/湯本あかね/貴志昌文
2005年