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「ダイヤモンド・イン・パラダイス」
投稿日 : 2005/11/19 22:34
投稿者 Excalibur
参照先
ナポレオンが所有していたといわれる3つのダイヤモンド。
そのうち2つを盗んだ大泥棒のマックスと恋人でパートナーのローラは、これを機に引退してバハマで優雅なリタイヤ生活を送っていた。
そんな彼らの前に、7年もの間二人を追い続けながら取り逃がしてきたFBI捜査官のスタンが突然姿をみせる。今バハマに停泊中の豪華客船には、残りの一つの展示されていると告げるために。
引退後どことなく空虚なマックスと、そんな彼を心配するローラ。マックス逮捕に執念を燃やすスタン、それに地元の犯罪組織も絡んでの騙しあい。最後にダイヤを手にするのは一体・・・?

あちらでは昨年公開されたおり、日本では当初今秋の公開予定といわれつつも延び延びになっていた作品。ようやく陽春公開とアナウンスされ、お蔵入りにならずに済みそうなのは目出度い。もっとも内容的にはビデオ・スルーになっていても致し方ないかな、という出来栄えでもある。
肩の力を抜いたリラックス演技のピアース・ブロスナンは悪くなく、キャラクター的にははまり役かなとも思えるが、”「007」のピアース・ブロスナンが泥棒を演じる”という宣伝側のアピールには新鮮味がない。というのも既に『トーマス・クラウン・アフェアー』で泥棒役を演じているからで(現在続編企画も進行中)、イメージとしてはマックスもこのトーマス・クラウンと『テイラー・オブ・パナマ』をミックスしたような感じだ。
それに少々老けた。もちろん実際の年齢を考えれば充分若々しいのだが、相手役のサルマ・ハエックと比べると歴然。引退した大泥棒という設定には合致しているようにも思えるが、マックスは年齢的な面で引退を決意したわけではないのだ。先ごろ「007」シリーズの正式降板と後任者の発表があったが、この作品見る限りではそろそろ潮時だったのかも、と思えてくる。
そのサルマ・ハエックも、実際にはブロスナンの相手役として若すぎるという年齢ではない。しかしながら、この美貌とこのプロポーション! サルマ見ているだけで満足出来るという人もいるんじゃなかろうかというくらいで、実年齢以上に年の差カップルに見ててしまうのが残念だ。
この二人の間を上手く立ち回っているのが、FBI捜査官役のウディ・ハレルソン。生真面目でコミカル、お笑いパートを一手に引き受けている感もある彼が、中盤以降は実質的な主人公とも言える大活躍を見せる。最後の最後まで見せ場が用意されているので、目は放せない。

ということで、随所に笑えるポイントも点在し、二転三転のどんでん返しも悪くはないのだが、通して見るとどうにも締まらない印象が残る作品だった。目・鼻・口。一つ一つのパーツは良いのに、並べてみると「福笑い」・・・とまではいかないが、微妙にバランスが崩れてる、そんな感じなのである。
監督は『ラッシュアワー』や『レッド・ドラゴン』のブレット・ラトナー。

                   (2005/11/18 朝日ホール<試写会>)
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