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「ザ・エージェント」
投稿日 : 2008/07/04 16:09
投稿者 久保田r
参照先
<スタッフ>
監督:キャメロン・クロウ
製作:ジェームズ・L・ブルックス、リチャード・ササキ、ローレンス・マーク、キャメロン・クロウ
脚色:キャメロン・クロウ
撮影:ヤヌス・カミンスキー
音楽監修:ダニー・ブラムソン
美術:スティーヴン・ラインウィーヴァー
字幕:戸田奈津子

<出演>
トム・クルーズ/キューバ・グッディング・Jr/レニー・ゼルウィガー/ケリー・プレストン/ジョナサン・リプニッキ/ジェリー・オコンネル/ジェイ・モーア/ボニー・ハント/レジーナ・キング/ボー・ブリッジス/マーク・ペリントン/ジェレミー・スアレス/カタリーナ・ヴィット/ルーシー・アレクシス・リュー/ドナル・ローグ/アンジェラ・ゴーサルズ、他

<ストーリー>
やり手のスポーツ・エージェントのジェリーは、70人以上もの選手を抱え、日々年俸の引き上げに奮闘していた。契約の成功と引き換えにボロボロになっていく神経に遂に耐え切れず、ジェリーは、クライアントを減らすという提案書を会社に提出し、クビになる。ジェリーに付いて来たクライアントは、NFLの選手のロッド一人のみ。そして、経理の事務をしていたドロシーのみだった。

1996年 アメリカ ソニー・ピクチャーズエンタテインメント配給
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Re: 「ザ・エージェント」
投稿日 : 2008/07/04 16:10
投稿者 久保田r
参照先
 スポーツ・エージェントという職種は、日本では馴染みの薄い職種であるので今ひとつピンと来ないが、映画の序盤を見る限りではかなりハードな仕事のようで、1日に受ける電話は200本以上、生身のスポーツ選手を商品として扱う人でなしとして描かれている。

 トム・クルーズが演じるジェリーは、そんなエージェントの姿勢に嫌気がさし、突然深夜に良心に目覚め「クライアントを減らして親身になる」という提案書を会社に提出するが、クビになる。クビになった瞬間に慌てて一人でも多くのクライアントを得ようと電話を掛けまくるシーンは、言ってることと行動にズレが生じていて滑稽なほどだったが、ジェリーの相当の動揺振りがよく伝わって来て、その後の会社を去る際のシーンも含めて金儲け主義の会社で良心に目覚めた男の気まずいリアルさがよく描かれていた。

 作品では、ジェリーがスポーツ・エージェントとして真の信頼を得てたった一人のクライアントと共にどん底から這い上がるまでの心の交流と併せて結婚生活の在り方についても描いている。ジェリーはクビになった時に一緒に付いて来たドロシーと結婚するが、「結婚は信頼だ」と言いつつも実のところは噛み合っていない。ジェリーもドロシーも心のどこかで流されて結婚したという部分を認めており、ジェリーは常に仕事を大事に思い、ドロシーは家庭を大事に思い、二人の溝が少しずつ広がっていく。だが、ジェリーはクライアントのロッドと接しているうちにエージェントの仕事とは違う男女の信頼の存在に気付き、ドロシーへの愛を確信する。

 人の心とは何か。信頼とは何か。を描いている作品で、人間くささがそこかしこにちりばめられている。時に傷ついたプライドを守るために罵る台詞なども飛び出すが、それも人間くさいところ。逃げ出さずとことん人と付き合うことを描いていて、ストレス社会ですり減った自分の心に気付かされる。仕事も愛情も信頼から。難しい当たり前をドラマチックに描いている作品。
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