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「夏への扉」
投稿日 : 2006/06/01 15:10
投稿者 久保田r
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<スタッフ>
原作:竹宮惠子
プロデューサー:秋津ひろき
演出:真崎守
美術:石川山子
脚本:辻真先
音楽:羽田健太郎

<キャスト>
マリオン:水島裕/ジャック:古谷徹/リンド:古川登志夫/クロード:三ツ矢雄二/クリューニー伯爵:柴田秀勝/サラ・ヴィーダ:武藤礼子/レダニア:潘恵子/舎監:矢田耕司/ガブリエル:塩沢兼人/アルマン:塩谷翼/機関士:戸谷公次/ナレーション:井上真樹夫、他

<ストーリー>
カフェで起きた乱闘の仲裁をしたマリオンは、乱闘騒ぎを起こしたガブリエルと、”どちらが迫り来る汽車にギリギリまで耐えられるか”という決闘をする。決闘に勝ったマリオンは、その場を立ち去ろうとして、汽車から降りて来た一人の女性と出会う。

60分 1981年
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Re: 「夏への扉」
投稿日 : 2006/07/22 11:12
投稿者 Excalibur
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ロバート・A・ハインラインの小説、ではなく、竹宮恵子の漫画の映画化作品。
既成の映画館ではなく、オフシアターでの上映という特殊な形態で公開された作品で、吉田秋生・原作の『悪魔と姫ぎみ』と2本立てで上映された。自分もデパートのイベント会場で鑑賞したが、お世辞にも見易い環境とは言えなかった。
竹宮恵子作品のアニメ化は『地球へ・・・』に続いて2本目だが、前作よりも絵柄は原作に近付いている。

なお『悪魔と姫ぎみ』は 木ノ葉のこ の声優初挑戦も然ることながら、富山敬、井上真樹夫、神谷明といった当時人気絶頂の声優御三家揃い踏みが売りで、しかも三人ともこの頃は珍しかった三枚目演技を披露しているのがポイントだったが、こちらもキャストの豪華さでは負けておらず、水島裕、古川登志夫、古谷徹、三ツ矢雄二、潘恵子といった次代を担う若手が顔を揃え、それを武藤礼子や柴田秀勝らベテランがサポートするという布陣。そして井上真樹夫がナレーションを担当している。

お話は、フランスの寄宿舎を舞台にした少年たちと少女のひと夏の青春物語。まるでフランス映画のような繊細さに満ちた作品で、思春期特有の脆さ、儚さを前面に押し出した小品。(当時としては)大胆な性描写や、友情だけではない同性愛の表現など、確かに一般劇場向きの素材ではなかったと思わせるものはある。これにも当時大いなるインパクトを受け、しばらくはその衝撃を引き摺っていたくらい。二度三度と観たいという作品ではない、というよりも二度三度と観られる作品ではないが、”フェイバリット・ムービー”の一本である。今見直しても、その鮮度に些かの衰えもない。全篇を彩る羽田健太郎の音楽も秀逸で、サントラは愛聴盤だ。

そういえば昔、原作をちょこっと読んだことがあるのだが、結末が確か微妙に違う。もう少しハッピー・エンドとまでいかないが、明るさのある終り方だったと思ったのだが・・・。
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Re: 「夏への扉」
投稿日 : 2006/06/01 15:11
投稿者 久保田r
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 豪華声優陣競演のアニメ映画作品。短編の評価が高い竹宮惠子の原作で、60分という時間の中で篤と少年期の青い性を描いている。

 実は私はこの作品が苦手で、原作も一度か二度くらいしか読んでいないのだが、それでもかなり印象に残っている。ストーリーの展開も絵もほぼ覚えていて、それは、ドラマチックなシーンの連続と少年期から大人へと変わる激動の瞬間の連続ということで、苦手に感じつつも本当のところはかなりショックを受けていたからだと思う。

 映画はフランス映画風に作られており、絵柄も耽美に綺麗に描かれており、作品の世界観がしっかりと演出されている。中性ぽい少年を描く竹宮惠子だが、男性キャラの声は全員男性声優が演じているので、見ている時の違和感がない。どの少年キャラもキャラに見合った声となっていて、すんなりと作品を見ることが出来る。しかし、最も声とキャラがピッタリ合っていたのは、サラ・ヴィーダだと思う。大人の女性の余裕と色気がさらりと上品に演じられていて嫌味がない。女性が聞いても穏やかな気持ちになれる懐の深い声だった。

 原作が漫画で、尚かつ映画はフランス映画風に作られているので、アニメーションとはいえイメージ画主体の映画となっている。一つ一つのシーンの余韻が長く、その余韻を楽しむ作品となっているのだが、その余韻を長く感じさせずに次のシーンへと自然に橋渡しをしているのが、音楽。美しく張りのある旋律が、少年期の持て余す体と不安に怯える心を表現していて、映像と共に作品の中に引き込む魅力を持っている。見終わった後、しばらく自分の中に残る印象的な音楽となっている。
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