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「ザ・シークレット・サービス」
投稿日 : 2008/03/16 16:35
投稿者 久保田r
参照先
<スタッフ>
監督:ウォルフガング・ペーターゼン
製作:ジェフ・アップル
製作総指揮:ウォルフガング・ペーターゼン、ゲイル・カッツ、デヴィッド・ヴァルデス
脚本:ジェフ・マグワイア
撮影:ジョン・ベイリー
音楽:エンニオ・モリコーネ

<出演>
クリント・イーストウッド/ジョン・マルコヴィッチ/レネ・ルッソ/ディラン・マクダーモット/ゲイリー・コール/フレッド・ダルトン・トンプソン/ジョン・マホーニー/クライド草津/ジョン・ハード/トビン・ベル、他

<ストーリー>
ダラスでケネディを守れなかったことを悔やんでいるベテランのシークレット・サービス・エージェントのフランクは、ある日大統領の暗殺を企んでいる”ブース”と名乗る男から挑戦を叩き付けられる。第一線から退いていたフランクだが、現大統領を守る為に復帰。暗殺者との戦いに臨む。

1993年 コロンビアトライスター映画配給
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Re: 「ザ・シークレット・サービス」
投稿日 : 2008/03/16 16:39
投稿者 久保田r
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 身を盾にして大統領を守る仕事「シークレット・サービス」と言えば格好良い響きの職業だが、年老いたエージェントが第一線にいると、多少頼りなく見えるもの。しかし、本作では、その点を敢えて踏まえた作りとなっていて、クリント・イーストウッド演ずるベテラン・エージェントのフランクが、長年の体験から得た勘を信じ、どんなにスタッフから邪魔者扱いされようとも果敢に信念を貫き通す内容となっている。

 こういった体を張ることがメインな作品では、心身共にバランスの取れた30〜40代の男性が最も主役として格好良く見えると思うのだが、本作の主役は飽くまでも引退間近のベテラン・エージェントであり、フランクの敵の”ブース”も政府からお払い箱にされた言わば厄介者同士の対決。普段ならば脚光を浴びないような二人が、ストーリーの主役となり中心となり作品の世界を動かしている。

 この作品のクリント・イーストウッドを見ていると、老いの頑固さと柔軟さも悪くはないな…と感じることができる。体の動きには確かに老いを感じるが、”ブース”との会話や、女性捜査官・リリーとの会話は、人生のキャリアが感じられ、魅力的な初老の男性像を作り出している。寂しがりやで頑固者で可愛気のない口調…それらが魅力的に感じられる人物となっている。

 作品を見ていて思ったのは、「デジタルに挑むアナログ」だった。作中で、電話の追跡について「デジタルなら可能だが、アナログならお手上げ」という台詞があり、作品全体がこれをテーマにしているのではないかなと感じた。全体的にスリル感がありスピード感がありシャレた演出があり現代的なのだが、音楽やクリント・イーストウッドが演じるシーンではところどころに一昔前の映画を感じさせる箇所があり、キャストと共にこれらが絡み合って作品の魅力を作り上げているのだと感じた。一人の人間により、ある日表舞台に引き出されたベテランが活躍する、人生の勇気が得られる映画。
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