「ジャングル・ブック」(1994)
投稿日 | : 2007/10/01 22:36 |
投稿者 | : Excalibur |
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『ドラゴン/ブルース・リー物語』で注目され、次に『モアイの謎』(製作:ケビン・コスナー!)に主演したことで、中途半端なアクション・スターとして認知されてしまった感のあるジェイソン・スコット・リーが、ジャングルで育った少年モーグリに扮したルドヤード・キプリングの小説の三度目の映画化作品。半裸で始終駆け回っている印象しかないのも3作品共通。
ここでの彼は、動物に育てられた野生児というよりも、田舎から出てきた人の好い兄ちゃんという感じ。演技なのか地なのかわからない、「はまり役」という表現しか出来ない彼の、キャリア・アップの為には何か工夫が必要だろう(その後も『タイムコップ2』などでB級街道驀進中だが)。
脇をサム・ニールやケイリー・エルウィス、ジョン・クリーズらが固め、音楽をベイジル・ポールドゥーリスが担当するなど自分にとってお気に入りの面々の名前が並んでいるものの、何かが足りないままで終ってしまった。
殊にベイジル・ポールドゥーリス。
実はモーリス・ジャールが降板した『激流』に参加するため、こちらを蹴ったジェリー・ゴールドスミスのピンチヒッター。とはいうものの、この人が得意とする『ビッグ・ウェンズデー』『フリー・ウィリー』などの自然讃歌路線と、『コナン・ザ・グレート』『ロボコップ』などのヒーロー路線との融合を期待したのだけれども、どっちつかずの中途半端な印象しかないのは残念。
監督はその後、『ザ・グリード』や『ハムナプトラ』シリーズや『ヴァン・ヘルシング』などで、アクション映画の新星になった感のあるスティーヴン・ソマーズ。まぁ習作ということになるんでしょうかね。