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「うたかたの戀」
投稿日 : 2007/08/18 15:17
投稿者 久保田r
参照先
<スタッフ>
監督:ナトール・リトヴァク
製作:シーモア・ネベンザル
脚本:ジョセフ・ケッセル、イルムガード・フォン・クーペ
撮影:アルマン・ティラール
音楽:アルトゥール・オネゲル、ハンス・メイ

<出演>
シャルル・ボワイエ/ダニエル・ダリュー/ジャン・ダックス/ヨランド・ラッフォン/シュジ・プリム/マルト・レニエ/ジャン・ドビュクール、他

<ストーリー>
オーストリアのルドルフ皇太子は、自由のきかない人生に嫌気がさし、荒れた生活を送っていた。ある日、遊園地で若く美しい女性と出会う。彼女の名は、マリー。ルドルフは、一目で恋に落ちていた。

1936年 フランス
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Re: 「うたかたの戀」
投稿日 : 2007/08/18 15:19
投稿者 久保田r
参照先
 歴史上実際にあった出来事をロマンスの視点で描いている映画。ルドルフ皇太子は、ハプスブル家に生まれたれっきとした皇位継承者。しかし、常に監視の目が光っている生活に息苦しさを感じ、皇帝である父と衝突し、過激な学生運動のリーダーと接触し、夜な夜な酒場に出かけては酒と女に溺れる日々を送っている。父の命令に従って政略結婚をしたものの、愛情はまったくなく、生活態度は全く改まらない。そんな時、遊園地で出会ったマリーに一目惚れをし、宮中で出会うどの女性ともタイプの違うマリーに対して恋心は募る一方。ルドルフは離婚してマリーと一緒になろうとするが、父に猛反対され、マイヤリングで心中する──。

 皇太子ともなると、恋愛ごとをしている暇がないほど公務に忙しいのではないかと想像するが、その点をスパっと割り切って「私」の部分にスポットを当てて描いているので、随分と恋に情熱的な人物として描かれている。マリーと出会ってからは、マリーのことだけで一杯になり、マリーが6週間トリエストの親戚の家に預けられている間は、慎むどころか酒と女に荒れ狂う日々を送るばかりで、精神的に脆い部分が特徴として描かれている。それだけに自分だけが自殺するとか駆け落ちするとかそういった選択肢はなく、マリーと共にこの世を去るという方法がルドルフの選んだ最後の手段。生まれの不幸ゆえの悲恋…が描かれている。

 音楽の都ウィーンが舞台となっているだけに、全編に美しいクラシック音楽が流れ、バレエやダンスが随所で登場する。宮中で行われた舞踏会では、ルドルフとマリーが堂々とみんなの前で踊って束の間の華やかな時を過ごした。17才という若さのマリーは、ルドルフの愛を高貴なものと信じ、皇太子妃を正面から見つめ返してかしずくことをしなかった。若さゆえの一途な愛情でもってルドルフに従ったマリー。ルドルフが愛した気持ちも分かるくらい打算のない可愛らしい女性だった。マリーを演じたダニエル・ダリューの美しさが一際輝いていていた。
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