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「ダ・ヴィンチ・コード」
投稿日 : 2006/11/21 15:03
投稿者 久保田r
参照先
<スタッフ>
監督:ロン・ハワード
製作:ブライアン・グレイザー、ジョン・コーリー
製作総指揮:トッド・ハロウェル、ダン・ブラウン
原作:ダン・ブラウン
脚本:アキヴァ・ゴールズマン
撮影:サルヴァトーレ・トチノ
プロダクションデザイン:アラン・キャメロン
衣装デザイン:ダニエル・オーランディ
編集:ダニエル・P・ハンリー、マイク・ヒル
音楽:ハンス・ジマー

<出演>
トム・ハンクス/オドレイ・トトゥ/イアン・マッケラン/アルフレッド・モリナ/ジャン・レノ/ポール・ベタニー/ユルゲン・プロフノウ/エチエンヌ・シコ/ジャン=ピエール・マリエール、他

<ストーリー>
ルーブル美術館で行われた殺人事件。殺されたのは、館長のジャック・ソニエール。彼の死体は、奇妙な暗号に取り囲まれて横たわっていた。その暗号を解くべく、ラングドンとソフィーは出会った。

2006年 アメリカ

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Re: 「ダ・ヴィンチ・コード」
投稿日 : 2006/11/21 23:01
投稿者 Excalibur
参照先
世界的ベストセラー小説の映画化ということで注目が集まりましたが、正直言って映画の出来としてはかなり厳しいものがあります。

まず、原作小説を読んでいない人には、非常にわかりづらい作品になっていると思われます。
ストーリー自体は概ね原作に沿っていますが、主人公たちが謎を解きながらあちらこちら動き回る部分は随分省略されていますし、かなり大胆に設定を変えられている人物もいます。そして何よりもキャラクターの背後関係や動機付けの部分がバッサリ落とされているのです。
ソニエールがラングドンを選んだ理由であるとか、オプス・デイ、特にアリンガローサ司教が強硬手段に訴えるようになったのは何故かとか、そもそも”導師”の目的は何だったのかとか、本来なら物語構成上大切な要素だと思いますが、映画を見ただけではチンプンカンプンではないかと心配になります。
原作を読んでいれば、ある程度自分で補完出来ますので展開に付いて行くことが出来ますが、原作を読むのは面倒くさい、時間がないという人ならば、せめて雑誌などの特集記事やガイド本には目を通しておいた方が良いでしょう。特にキャラクターの相関関係は、頭に叩き込んでおくことが望ましいですね。

そして原作を読んだ人ならば、文章だけでは伝わらない部分(絵画だとか記号だとか、小説にはビジュアル・イメージを述べた箇所が多いもので)や、自分なりに抱いたイメージを実際に画面で確認するという楽しみ方が出来ます。というよりも、この映画に関してはそういった姿勢がベターなのではないかとも思います。
謎解きもあっさりしているので、ミステリー物としても物足りないですし、あくまで”ビジュアル版『ダ・ヴィンチ・コード』”というか、それこそムック形式のガイド本か何かを見るつもりでいるのが良いのではないでしょうか。

ただ、原作を読んでラングドンにトム・ハンクスをイメージするのは少数派ではないかと思いますし、オドレイ・トトゥをイメージする人もそう多くないと思います。そういう点ではビジュアル版としては不満もないではありません。
もっとも見終わってみると(トム・ハンクスにはどうしても納得いかないものの)、オドレイ・トトゥもアルフレッド・モリーナも悪くありませんし、ポール・ベタニーは出色。
またイアン・マッケランのように、イメージとは違うとはいえ、きちんと映画版のキャラクターとして確立している人もいますので、原作と違うからと一概に否定は出来ないのですが。
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Re: 「ダ・ヴィンチ・コード」
投稿日 : 2006/11/21 15:03
投稿者 久保田r
参照先
 これは、とってもよく計算され尽くしている映画だと感じた。私は原作を読んでいないので映画のみでの感想になるが、視覚的なこと、キャスティング、シナリオ、照明、カメラワーク、伏線とすべてがよく計算され尽くしている映画だと思った。映画が芸術産業だと言われる所以がよく分かった。

 作品の中味でというよりも、非常にエンターテインメント性の高い作りに感動し、よくこのような映画を作ろうと思ったものだし、完成させたものだと映画自体のスケールに圧倒された。宗教的なことに入れ込み過ぎても成り立たないし、一方で軽んじても作品の質は落ちる。ギリギリの線でどこまでエンターテインメント性を高めることができるかということが実証されている映画だと思う。ストーリーだけが素晴らしい映画でもなく、思想のみを伝えることに肩入れしている映画でもなく、それら両方をエンターテインメント性の中に取り込み高いクォリティで作り上げた映画。それがこの「ダ・ヴィンチ・コード」だと感じた。

 ストーリーについては、はっきり言って私には分からない。宗教に対して熱心な関心を持たない私には、作品が描いている”事の重大さ”というのが今一つピンと来ないが、それでも追う者、追われる者という構図にはドキドキしたし、登場人物の誰しもが何らかの役割を得ていて、終始息が抜けない。宗教の謎を解きながら繰り広げられるこのサスペンスには、計算され尽くした巧みなシナリオが繰り広げられている。さすがは「ダ・ヴィンチ・コード」のシナリオ。そう思える見事な展開で最後まで引っ張っている。

 この映画は全世界公開にあたって比較的分かりやすく作ろうとしたのではないか…と感じる。キャストも含めて視覚的に分かりやすいところが多いように思った。だから私のような宗教に疎い者でも最後まで楽しんで見ることができたのだと思う。おそらくこの映画は世界的規模で物議を醸していると思うが、その中でも日本は案外冷静に映画の出来そのものに集中して見ることができるのではないだろうか。そのことがこの映画自体には幸せなことだと私は感じる。
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