＜スタッフ＞
監督：金田治
アクション監督：宮崎剛
製作：鈴木武幸、亀山慶二、高橋治
プロデュース：白倉伸一郎、武部直美、和佐野健一、梶淳
エグゼクティブプロデューサー：杉山登
原作：石ノ森章太郎
脚本：米村正二
音楽：鳴瀬修一、中川幸太郎
主題歌；GACKT「The Next Decade」

＜キャスト＞
門矢士（ディケイド）：井上正大／光夏海：森カンナ／小野寺ユウスケ（クウガ）：村井良太／海東大樹（ディエンド）：戸谷公人／門矢小夜：荒井萌／月影ノブヒコ（シャドームーン）：大浦龍宇一／南光太郎：倉田てつを／鳴滝：奥田達士／津上翔一：賀集利樹／結城丈二：GACKT／光栄次郎・死神博士：石橋蓮司／地獄大使：大杉蓮

＜声の出演＞
翔太郎：桐山蓮／フィリップ：菅田将暉／王蛇：荻野崇／キックホッパー：徳山秀典／アナウンサー：マーク・大喜多／キバーラ：沢城みゆき／モモタロス：関俊彦／アマゾン・イカデビル：関智一／Xライダー・ガラガランダ：鈴村健一／1号：稲田徹／ジャーク将軍：加藤精三

＜ストーリー＞
自分の世界へと戻った士（つかさ）は、妹と再会し、世界の消滅を防ぐためにライダー決戦を行う。ライダーの頂点となったディケイドは、大ショッカーの玉座に座る。しかし、それは、妹とシャドームーンの企みの一部に過ぎなかった。

2009年　東映

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　平成仮面ライダー10周年を記念して作られた劇場作品。その名も「オールライダー対大ショッカー」。ディケイドがホスト役となり、過去のライダーとの決戦や、大ショッカーを倒すためにオールライダーが終結し、手を取り合って一丸となって戦いを繰り広げる。

　「オールライダー対大ショッカー」というタイトルに引かれ見てみたいと思ったのと、平成ライダーも昭和ライダーもロクに見てはいないけれどもライダー大集合となるとさぞかし華やかな内容なのではないかと期待して見てみた。あ。後、GACKTさん見たさもあり。

　見ながら思ったのは、随分とストーリーが複雑というか単純ではない方向へ、方向へと向かっていて、影の部分が浮き彫りとなっており、ライダーの明確な戦いの意義が見え難いということ。明快な善悪が見え難いので、見る側にとっては、ライダーもショッカーも大差ない立場に思え、ライダー同士の決戦にしても、士（つかさ）が大ショッカーの玉座に座るシーンにしても、士（つかさ）の目の前でかつての仲間を痛めつけるシーンや、実は士（つかさ）の妹とシャドームーンが影の支配者であり用済みとなった士（つかさ）に攻撃をかけるシーンなど、どうにも血の繋がりも仲間の絆もなんと薄く脆く描写されていることかと少々残念に思った。

　かと思うと、後半には、改心した士（つかさ）が大ショッカーを倒すために現われると、それをあっさりと信じ、オールライダーが終結して一丸となって大ショッカーと戦うという展開。前半には味方同士が戦い、後半は手を取り合うという、一見すると相反するストーリーが一つの作品の中で描かれてあり、これが仮面ライダーの作品の作り方なのかとつくづくとその表現の複雑な有り様がわかった作品だった。

　ストーリーの有り様についてはさておき、オールライダー終結シーンは見栄えがあって格好よかった。こうして見ると実に様々なデザインのライダーがいるもので、それらが横一列に並んで堂々と歩いている姿は格好いい。戦いのシーンもそれぞれのライダーが活躍しており、見応えがあった。Wライダーキックは、文句なしの格好よさ。

　大ショッカーも色々なタイプが勢揃いしていて楽しかった。ショッカー戦闘員が一斉に飛んで行くシーンは面白かったし、大杉蓮さんの地獄大使も石橋蓮司さんの死神博士もナイスキャラ。両者が変身するガラガランダとイカでビールのイカデビルは、最高に面白かった。

　最後には、でっかい敵とでっかいライダーが登場し、（うわ。こういうオチなのか）と思いつつ、最終的にはオールライダーキックが炸裂し、終結。オールライダーが晴れ晴れとした様子で去って行ったのでさっぱりとした後味となっていて良かったと思う。このオールライダーが去るシーンでは、津上翔一役の賀集利樹さんが登場したので私的に嬉しかった。

　追記。
　GACKTさんは、彼らしい登場シーンとなっていて、暗い過去を背負ったニヒルな格好よいキャラで良かったのではないかと思う。ただちょっと突発的に感じるシーンではありましたが。

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