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「FLOWERS フラワーズ」
投稿日 : 2011/05/13 16:47
投稿者 久保田r
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<スタッフ>
監督:小泉徳宏
プロデューサー:飯島雄介、天野孝之、八木欣也、黒木敬士
エグゼクティブプロデューサー:阿部秀司
製作総指揮:大貫卓也
アソシエイトプロデューサー:天野賢、小出真佐樹
脚本:藤本周、三浦有為子
撮影:広川泰士
音楽:朝川朋之
主題歌:Dreams Come True「ねぇ」
ヘアメイク:田中マリ子

<出演>
蒼井優/鈴木京香/竹内結子/田中麗奈/仲間由紀恵/広末涼子/大沢たかお/井ノ原快彦/河本準一/駿河太郎/三浦貫大/平田満/真野響子/塩見三省/長門裕之、他

2010年 東宝
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Re: 「FLOWERS フラワーズ」
投稿日 : 2011/05/13 16:52
投稿者 久保田r
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 化粧品メーカー資生堂のヘアケア商品「TSUBAKI」のCMに出演した六人の女優を主役とした作品。六人の女優たちが昭和から平成の時代にかけて、ひとつの家族のルーツを演じる。出演する女優陣は、蒼井優さん、鈴木京香さん、竹内結子さん、田中麗奈さん、仲間由紀恵さん、広末涼子さんの六人。

 物語の始まりは、昭和11年春。桜が咲きほこる季節、とある家で祝言の準備が整えられていた。その家の娘、凛は、親のいいなりで嫁ぐことに不満を抱き、祝言当日に父親に不満をぶつけるや、母親に頬をぶたれ、凛は白無垢姿のまま家を飛び出した。時は移って平成21年。ピアニストを目指していた奏は、楽譜をめくる係としてクラシックコンサートの舞台の上にいた。ある日奏は祖母の葬式で実家に帰り、結婚して男の子を持つ妹の佳と会う。佳に妊娠していることを悟られ、父にも知れ、奏の心は揺れる。奏と佳の母親の慧は、佳を出産したことにより亡くなっていた。慧は二人目の出産を医者からやめるように勧められていたが、命をかけて佳を産むことを決意。佳は、母の顔を知らず男手ひとつで育てられたが、自分を産んでくれた母に感謝していた。慧には二人の姉がおり、一番上の姉の薫は新婚の時に交通事故で夫を亡くし、二番目の姉の翠は、出版社で男社会に入って働いていた。ある日翠は、交際している男性からプロポーズをされ、戸惑う。仕事か結婚かで迷う翠は、実家に里帰りした際に姉の薫と再会し、気持ちを解きほぐす。白無垢のまま家を飛び出した凛は、お宮さんの高台から生まれ育った地を眺めていた。そこへ母親が現れ、凛を優しく諭す。家族を作ることの意義を感じ取った凛は、家に戻り、無事に嫁いだ。そして、三人の娘を出産する。凛の孫の奏は、切迫早産で入院していたが、母の残した手紙を読み、家族を作ることの大切さを知る。

 六人もの主人公がいるのであらすじ紹介が長くなってしまったが、作品は、昭和11年から平成21年にかけて生きたある家族の女性たちの人生を描いているドラマ。昭和11年から順に描いているのではなく、時代を行ったり来たりしながら、その時代に生きた女性の戸惑いや悲しみや揺れる心を、時代の風潮とともに描写して繋いで表現している。繊細な映像表現が巧みで、その時代に見合ったタッチの映像表現となっており、演出や出演者の所作もさることながら、昭和11年を白黒で表現していたり、その後の昭和30年代、40年代、50年代…平成と、表現する時代に見合った映像処理が施されてあり、一つの作品の中で時代別のレトロな雰囲気を味わえる格別の映像表現となっている。

 作中で描いているドラマは、結婚、出産、仕事、育児といった、女性が人生で迎える大きな節目がメインとなっており、女性の不安や複雑な胸中などが、それぞれの時代の主人公によってそれぞれの立場で表現されている。時代とともに価値観が変わり、風潮が変わっても、いつの時代も家族を作る源は女性からというのが、よく伝わってくる内容だった。巧みな言い回しの気の利いた台詞は無いまでも、それぞれの時代を演じる女優さんたちの醸す雰囲気が良く、女性の儚さや弱さ、そして強さといったものがよく表現されていると感じた。凛の母親を演じた真野響子さんがとても良かった。真野さんを入れて七人の女優の共演。作中登場する花が美しく、雪をかぶった椿が印象的だった。しなやかさ。そして、たおやかさ。日本の女性の美しさが描かれている作品。
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