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「海のトリトン」
投稿日 : 2011/12/01 16:21
投稿者 久保田r
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<スタッフ>
総指揮:西崎義展
監修:舛田利雄
原作:手塚治虫
プロデューサー:西崎義展
構成:富野喜幸、棚橋一徳
演出:松岡清治
脚本:辻真先、宮田雪、松本力
作画監督:羽根章悦
美術監督:伊藤主計、牧野光成
編集:千蔵豊
音楽:鈴木宏昌、蛙プロダクション
音響監督:浦上靖夫

<キャスト>
トリトン:塩屋翼/ピピ:広川あけみ/ルカー:北浜晴子/トリトンの父:野田圭一/トリトンの母:沢田敏子/フィン:杉山佳寿子/ポセイドン神:北川国彦/塩屋龍助、滝口順平、他

<ストーリー>
トリトン族の生き残りであるトリトンは、人間に育てられ、立派な少年へと成長した。ある日、ポセイドン族が村を襲い、トリトンは、迎えに来たルカーの背に乗って旅を始める。同じトリトン族の生き残りである人魚のピピと合流し、トリトンはポセイドン族と戦いながら旅を続ける。

1979年 東映
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Re: 「海のトリトン」
投稿日 : 2011/12/01 16:22
投稿者 久保田r
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 『宇宙戦艦ヤマト』のプロデューサーとして一躍有名になった西崎義展氏が初めて手掛けたアニメーション作品『海のトリトン』の劇場版。原作は、『鉄腕アトム』など日本に於ける漫画とアニメーションに多大な功績を遺した手塚治虫氏。監修は、『宇宙戦艦ヤマト』でもお馴染みの舛田利雄氏。構成には、後に『機動戦士ガンダム』などの大ヒット作を手掛けた富野喜幸(現・由悠季)氏。

 『海のトリトン』は、1972年に放送されたシリーズアニメ(全27話)で、当劇場版は、それを劇場用に再構成したもの。二部構成という形で制作されたものの、劇場公開されたのは前編のみで、未公開部分の後編は、2002年にオリジナル劇場版としてDVD化。

 『トリトン』といえば、覚えやすく歌いやすいインパクトのある主題歌がすぐに思い浮かぶ。歌いだしの「水平線の彼方から アアア〜♪」から、終わりの「ゴーゴーゴーゴーゴー トリ〜トン♪」まで、今でもスラスラと歌えるほど。白いイルカに乗った赤いマントの少年の絵柄も思い浮かぶし、海の中で短剣を武器にして戦う姿までも思い出せるのに肝心のストーリーとなると実はほとんど覚えていない。それもそのはずテレビシリーズは再放送を含めても一度もきちんと見たことがなく、”トリトンはイルカに乗った戦う少年”というイメージのまま今日まで過ごしてきた。そして、今回「オリジナル劇場版」を鑑賞したことによって私は初めて作品全体の内容を掴むことができた。

 感想としては、先ずは、長いの一言。劇場用として作ったのではなく、テレビシリーズを再構成したものであるので、シーンの繋ぎや台詞のやりとりにその都度時間を要すため、前・後編合わせておよそ130分あってようやく一本の作品というところ。シーンによっては長々としたやりとりがあり、仕方のないことと思いつつも長く感じられた。

 ストーリーの内容については、オチが多少複雑で、これは子どもの頃に見てもきっと覚えていなかっただろうと思えるほど複雑且つ正義は一つではないということをじみじみと感じた。そしてここに描かれている戦いのテーマは、後に誕生した数多くのアニメーション作品でも延々と紡がれていることであると感じた。『ヤマト』然り、『ガンダム』然り。現代まで続く数多くの作品が、正義とは何ぞや、自分の使命とは何ぞや、自分はどこから来てどこへ行くのか…を描き続けている。この作品では、トリトンという少年が自分自身の謎を探す旅に出るのだが、そのラストは切ない真実が待ち受けている。爽やかでかっこいい少年の姿の影に人生の表裏が描かれている重みのある作品。
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