＜スタッフ＞
監督：坂本浩一
アクション監督：坂本浩一
原作：石ノ森章太郎
脚本：中島かずき、小林靖子
特撮監督：佛田洋
音楽：鳴瀬シュウヘイ、中川幸太郎

＜出演＞
渡部秀／福士蒼汰／��橋龍輝／清水富美加／真野恵里菜／三浦涼介／高田里穂／桐山漣／菅田将暉／坂田梨香子／冨森ジャスティン／志保／土屋シオン／田中卓志／鶴見辰吾／荒井敦史／君嶋麻耶／岩永洋昭／有末麻祐子／甲斐まり恵／宇梶剛士／ダンテ・カーヴァー／人見早苗／渡辺梓／益岡徹、他

2011年

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　「MOVIE大戦」シリーズの第三弾。三部構成という基本スタイルはそのままに、プラスする形で伝説の七人ライダーが登場するプロローグ編があり、第一部の「仮面ライダーオーズ」編、第二部の「仮面ライダーフォーゼ編」、そして第三部の「オーズ＆フォーゼ」編があり、途中で彼らをサポートする形の「オーズ」の前作である「W（ダブル）」が登場するという細かく分けると都合五部構成という内容。

　プロローグに当る冒頭でこの作品の敵の存在というか事件の発端について描写してあるので、第一部と第二部でそれぞれの主役のパートが繰り広げられても両者にまたがる共通した世界感といった空気が流れていて集中力が途切れることなく第三部のクライマックスまで一気に見ることができたのが良かった。この点が今までの「MOVIE大戦」とは異なるところ。前2作の「MOVIE大戦」もそれぞれの仮面ライダーのドラマが繰り広げられて楽しめる作品ではあったけれども、それぞれの独立色が濃かったため、どことなく第三部のクライマックスでいきなり現れて都合よく両者が手を取り合って戦ってるという感じがあったのでこの違和感が軽減している今回の構成は、なかなかに目配りの利いた盛り上がりやすい作品に仕上がっていると思う。

　「W（ダブル）」も入れると三つの作品のキャラクターがふんだんに登場し、且つそれぞれのキャラクターの役割がきっちりとしており、映画独自の新キャラクターの個性も際立っており、更には敵の組織のキャラクターもアクの強い個性を発揮しており、これだけ大勢のキャラクターが登場しても空気のようなキャラクターというのが一人もおらずみんながみんなストーリーを構成する一人となっている点が凄いと思った。私は、TVシリーズの「フォーゼ」を未見の状態で鑑賞したのだが、初めて見る彼らの人間関係や性格が伝わって来て楽しめた。作品全体の構成も然ることながら、脚本も同様に目配せが利いており丁寧な仕上がりであると感じたしだい。

　と、これらのことに感動しつつも仮面ライダーはなんと言ってもアクション。今作も戦って戦って戦いまくるアクションをたっぷりと味わうことができる。ゲスト出演的な「W（ダブル）」もアクションシーンがたくさんあって私的には嬉しかった。外見はちょっと大人っぽくなった翔太郎とフィリップも二人は以前のまま。弦太郎と翔太郎の初顔合わせシーンは愉快だった。仮面ライダーバースのコンビもいい味を出していたし、映司とアンクのコンビもいいビジュアルで良かった。そして、今作の見どころは戦う美女キャラクター。里中エリカを演じた有末麻祐子さんが、見事な脚線美アクションを披露している。あの美脚に絡まれた敵がある意味羨ましい（笑）。仮面ライダーなでしこに変身する美咲撫子を演じた真野恵里菜さんが、キュートな可愛さ。仮面ライダーなでしこの格好がこれまたキュートで、倒されたいほど（笑）。豊富な色彩が見事な映像美を作り出している今回の「MOVIE大戦」は、色んな角度から楽しめるエンターテインメント性溢れる作品。

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