トップページ > 記事閲覧 
「ガメラ 3/邪神<イリス>覚醒」
投稿日 : 2012/09/14 16:13
投稿者 久保田r
参照先
<スタッフ>
監督:金子修介
プロデューサー:土川勉、佐藤直樹、南里幸
脚本:佐藤和典、金子修介
撮影:戸澤潤一
視覚効果:松本肇
美術:及川一
編集:冨田功
音楽:大谷幸
総指揮:徳間康快
造形:原口智生
特技監督:樋口真嗣

<出演>
中山忍/前田愛/藤谷文子/山咲千里/手塚とおる/小山優/安藤希/堀江慶/八嶋智人/本田博太郎/川津裕介/前田亜季/加藤博之/伊藤隆大/渡辺いっけい/小沢遼子/草野仁/徳井優/伊集院光/仲間由紀恵/生瀬勝久/かとうかずこ/田口トモロヲ/三田村邦彦/上川隆也/石丸謙二郎/津川雅彦、他

1999年
記事編集 編集
Re: 「ガメラ 3/邪神<イリス>覚醒」
投稿日 : 2012/09/14 16:16
投稿者 久保田r
参照先
 平成になってから作られたシリーズ三部作の完結編にあたる劇場作品。主人公の比良坂綾奈は、ガメラが東京で戦った際にガメラによって両親を喪い、以来ずっとガメラを憎んでいた。綾奈は田舎の親戚の家で暮らしていたが、よそ者としていじめを受けており、ある日洞窟の奥で不思議な”生物”を発見する。生まれたてのその生物は綾奈に懐き、綾奈は<イリス>と名付け、自分の手で育てることを決意する。

 前2作のストーリーの続きにあたるということは一応分かるのだけど、でも路線がまるで異なっているので、個人的にはどうも簡単に「前2作の続きであり完結編ですよ」とはまとめられないような三部作の締めくくりになっているような気がしてならない。作品が試みている様々な事柄や設定は、そういうのもアリという目線で見ると分かるところもあるし、事実その後の特撮作品やアニメ作品の多くに受け継がれているのは私のような特撮に詳しくない者の目から見ても明らかであるので、この作品の示した方向性や様々な試みは多分に多角的に刺激的であった…ということは理解できる…が、私個人の感想としては、観賞後に後味の苦さを感じたので、なんとも微妙で自分の中でどう消化したらよいのか困るという印象。

 というのも生理的に直視出来ない描写が多く、正直なところ少々辛かった。グロい感じの映像は、三部作の一作目からあったので、「ガメラ」はそういうものであるというのは分かっているのだけど、今回の作品は今まで以上にその点が前面に押し出されていた感があり、見ているうちに胸の中に黒いもやもやとしたものが広がって来てちょいと辛かった。見た目のグロさの他に人間の内面の黒い部分も描かれてあり、一旦そういったものを感じ取ってしまうと、この作品の狙いといったものが自分とは合わない部分にあるような気がし、段々と辛くなって行ったというのもある。

 美少女と怪獣というミスマッチさから生ずる美学の在り方と作り方が実に衝撃的。一貫してガメラを肯定しないという視点から作られているため、前作と比べてガメラの格好よさは半減。ガメラのハードボイルドさのファンであった私としては物足りない思いだが、戦いの最後にガメラは格好いいところを見せてくれた。それが救い。

 今回も多数の出演者と豪華な俳優陣。山咲千里さんは、今ひとつ役割が分かり難かった感があったが、どこか謎めいたスマートな美しさを披露している。綾奈を守る!と、剣を持って行動していた少年は、クライマックスでの行動が少々弱かった。もうちょっと頑張って欲しかった。
記事編集 編集
件名 スレッドをトップへソート
名前
メールアドレス
URL
画像添付


暗証キー
画像認証 (右画像の数字を入力) 投稿キー
コメント





- WEB PATIO -