「スキトモ」
投稿日 | : 2015/03/05(Thu) 14:48 |
投稿者 | : 久保田r |
参照先 | : |
<スタッフ>
監督:三原光景
製作:川越和実、片岡正博、三木和史
プロデューサー:三木和史、森本浩二、片山武志
脚本:金杉弘子
撮影:葦澤明子
編集:村上雅樹
音楽:MOKU
<出演>
斎藤工/相葉弘樹/小松愛梨/寉岡瑞希/西秋愛奈、他
2007年
Re: 「スキトモ」
投稿日 | : 2015/03/05(Thu) 14:50 |
投稿者 | : 久保田r |
参照先 | : |
血の繋がらない兄妹と兄の幼なじみの青年との微妙な三角関係を描いた青春モノ。監督は、「村の写真集」「ケータイ刑事(デカ)」シリーズの三原光景さん。脚本は、多くのBLムービーを手掛けている金杉弘子さん。
ボクシング部員の大学3年生の蒼井智和は、大会に向けて日々激しい練習を重ねていた。同じ大学で新聞部員の幼なじみの斉藤ヨシキは、リング脇でカメラを構え智和の表情を撮影し続けていた。智和の中学3年生の妹、みさおは、毎日のように友だちの有紗と共に練習の見学に訪れ兄を応援し続けていた。ある日有紗は、みさおに兄に対する気持ちを問う。
簡単に説明すると青春ラブ・ストーリーということになると思うのだけれど、でもラブまで達していないし、青春モノというには中学生の妹の存在がやや幼過ぎるしで、私的には「近過ぎる人間関係に悩む思春期モノ」という感じ。
で、まぁ、これはBLでもないし、普通の作品でもないし、どっちつかず。何しろ主人公のモテモテお兄ちゃんこと蒼井智和が結局のところ誰に対しても恋愛感情を表していないので、どっちの方向にも発展のしようがないから。かと言ってみさおもヨシキもはっきりと自覚して本人に想いを告白して玉砕するという山場となるシーンもなく、強いて評するなら「や(まなし)お(ちなし)い(みなし)」なのかと。そういった意味ではBLの範囲のような気もしますが、でも昨今のBLはきちんと山場と落ちの付いたものが多いですからねぇ…。どうも辛口ですみません…。(BL創成期の頃だったらこういうテイストでも良かったんですけれどもね)
映像の見どころは、斎藤工さんの汗のしたたるたくましいボディと、相葉弘樹さんのシャープな顔立ちの中性的な格好良さと、小松愛梨さんと寉岡瑞希さんの中学生の少女らしい仕草。中でも小松愛梨さんと寉岡瑞希さんは、受験勉強の傍ら恋バナをする思春期真っただ中の少女らしさがよかった。相葉弘樹さんは、みさおに胸の内を打ち明けるシーンが思いがこもっていてよかった。相葉さんのこういう表現力はもうちょっと見てみたい。
結局どうなのよ!というツッコミを入れつつも、この先もみさおとヨシキは智和に振り回されていくんだろうな…という余韻がある点は良いところなのかと。すっきりしないけれども思春期独特のもやもやとしたやり切れなさを味わえる作品ではあります。