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「エイプリルフールズ」
投稿日 : 2017/03/13(Mon) 15:10
投稿者 久保田r
参照先
<スタッフ>
監督:石川淳一
製作:石原隆
プロデューサー:梶本圭、稲田秀樹
企画・プロデュース:成河広明
脚本:古沢良太
撮影:大石弘宜
編集:河村信二
音楽:林ゆうき
VFXスーパーバイザー:西尾健太郎

<出演>
戸田恵梨香/松坂桃李/ユースケ・サンタマリア/小澤征悦/菜々緒/戸次重幸/宍戸美和公/大和田伸也/寺島進/高橋努/浜辺美波/山口紗弥加/千葉真一/高嶋政伸/りりィ/岡田将生/生瀬勝久/小池栄子/千葉雅子/窪田正孝/矢野聖人/浦上晟周/古田新太/木南晴夏/滝藤賢一/富司純子/里見浩太朗/浅見れいな/河野洋一郎/兎本有紀/浜近高徳/宇納佑/小川あつし/氏家恵/林和義/諌山幸治/國本鍾建/ガンビーノ小林/手島優/おのののか/今野杏南/三宅正治/生野陽子/加藤綾子、他

2015年
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Re: 「エイプリルフールズ」
投稿日 : 2017/03/13(Mon) 15:14
投稿者 久保田r
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 人気テレビドラマ「リーガルハイ」のスタッフが手がけた、嘘を扱ったコメディ作品。監督は「リーガルハイ」で演出を務め、これが映画監督デビューとなる石川淳一さん。脚本は、「リーガルハイ」の古沢良太さん。他、出演にも「リーガルハイ」でお馴染みの顔ぶれが多数。

 4月1日の朝、天才外科医の牧野亘のもとに、ある女性から「妊娠しました。認知して籍を入れてください」という内容の電話が入る。牧野はエイプリルフールの冗談だと思い、一方的に電話を切る。一方、引きこもりの男子中学生は、届いたメールを見て自分はスペースノイドだと思い込み、地球でやり残したことをやるために制服に着替えて部屋から出る。一方、見るからにヤクザ風の二人連れの男たちが、通学途中の女子児童を連れ去る。一方、上品な振る舞いの年配夫婦は櫻小路と名乗り、高級な洋品店で買い物する。一方、怪しげな占いの商売をする老婆のもとに刑事が訪ねて来て警察に連れて行かれる。一方、2人の男子大学生は友人同士であったが、エイプリルフールの嘘がきっかけで予想外の展開に。これらの嘘が絡み合いながら他人を巻き込み、また巻き込まれながら物語が進んでいく。

 嘘は人の心を動かし救えるか…を目指したのか、それともそこまでのことは考えていないのか、とにかくも見ているうちにどこまでが嘘で何が真実なのか分からなくなってくる勢いのある作品。嘘もつき通せば真実になるということわざだか教訓(?)だかがあるように、時には嘘を必要とされるシチュエーションも現実にはままあるわけで、それは大人になればなるほど重要な場面でこそ発揮されるようになったりし、悲しいかな嘘を見抜くスキルが身につくのも大人のたしなみの一つ…とでも言うべきか。

 始めのうちは個別のエピソードを同時進行で見せているのかと思いきや、途中から微妙に繋がりだしてからは見る楽しさが増えた。どれも視点を変えれば作品の主人公となり得る愛すべきキャラクターとなっており、作品の中で生きる登場人物の人生が垣間見え、時に必要な嘘が魅力的に描かれている点が良かった。

 その中で一点、惜しいと思えるのがレストランを舞台に繰り広げられる松坂桃李さん演じる牧野亘と戸田恵梨香さん演じる新田あゆみのエピソードで、こちらはメインの嘘のため大々的に演じられているのだが、見た目の派手さ優先のためかリアリティーさの演出がいささか疎かになっていた点があった。脈絡なく出現する拳銃や、臨月のあゆみがうつ伏せの姿勢で電話をするなど、そういった細かいところへの配慮が欠けていたのは残念だった。

 嘘に翻弄される多くの登場人物の中で最も可愛らしかったのは、男子中学生。多感な年頃の痛々しいほどの純粋さが愛しかった。女児を連れ回すヤクザを演じた寺島進さんが、絶妙に切ない心情が窺える演技で良かった。不器用な愛情が滲み出ており、元妻に電話するシーンの声の表情がとても良かった。女児を風俗店に連れ回したのは、これしか方法を知らない不器用な男の親心。

 他にも多くの役者さんが味のある演技を披露。「リーガルハイ」でお馴染みの生瀬勝久さんと小池栄子さんは少ない出演シーンながらもインパクトあり。また松坂桃李さんの裸の後ろ姿と、菜々緒さんの美脚は眼福。
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