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「ササキ様に願いを」 みずしな孝之
投稿日 : 2007/09/17 15:44
投稿者 久保田r
参照先
 「ハマの守護神」または「ハマの大魔神」と称された元プロ野球選手、佐々木主浩さんが横浜ベイスターズに在籍していた頃を描いた4コマ漫画コミックス。主人公は、もちろんササキ様こと佐々木主浩さん。他に後輩の斎藤隆投手や、盛田投手、谷繁選手、万永選手、波留選手、佐伯選手らが登場し個性豊かに作品を盛り上げている。コミックスは全6巻。1993年〜佐々木主浩さんがメジャー入りするまでが描かれている。

 書店で初めてこのコミックスを見た時(何かの間違いじゃないか?)と思った。佐々木主浩さんと言えば、ストッパーとして有名な投手であることは耳にしていたけれども、1995年当時、横浜ベイスターズは日本一になる前でプロ野球チームとしては華に欠けていたから、横浜ベイスターズのみを題材にしたコミックスが出る訳がない…これは何かの間違いだ…と思ったのだった。だが、主人が横浜ベイスターズのファンであることもあり、チームを応援する意味で普段野球漫画なんて全く読まない私には面白くなくてもともと…と、さしたる期待も持たずに1巻を手に取ってレジに向かったのだった。

 ところが、面白かった。ササキ様のキャラが、本人とそっくりかどうかは別として、見た目通りに偉そうで豪快でわがままに描かれていて、ササキ様に振り回されるチームメイトのドタバタとしたボケが面白く、野球の専門的なことやチームの内部事情を知らなくても単純に漫画として楽しく読めて面白かった。何より、作者のチームへの愛情が伝わって来て良かった。作者は、横浜ベイスターズのファンであるので、自虐的なネタにも愛情が感じられ、作者のファン心理がよい形で表れている作品だと思った。そして、この作品は、1998年に横浜ベイスターズが優勝して大量に売れた。

 各巻の巻末には、年度毎の似顔絵付き選手名鑑が載っており、コメントも作者が選手一人一人に付けているので、今となっては貴重なデータ。佐々木主浩さんがメジャー入りした後に描かれた作品は、「ササキ様に願いを+」というコミックスになっている。

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