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「スケバン刑事」 和田慎二
投稿日 : 2011/07/12 16:38
投稿者 久保田r
参照先
 白泉社の漫画雑誌「花とゆめ」にて連載されていた作者の代表作のひとつ。ヨーヨーを巧みに操る女子高校生が学生刑事となって活躍するストーリーが人気を博し、斉藤由貴、南野陽子ら人気アイドルが主役を務めた実写TVドラマも人気シリーズとなった。

 主人公の名は、麻宮サキ。不幸な家庭環境で育ち、母親はサキを憎んでいる。妹の美幸は、金持ちの家に養女へ出されており、母親は、夫を殺した罪で死刑囚となっている。サキは、札付きのワルとして名が通っており、学校では番長の座にあった。少年院に入っていたが、学生刑事になることを条件に母親の刑を軽くすると持ちかけられ、苦悩の末に学生刑事となる。サキは、警察のマークの入った特別製のヨーヨーを武器に、事件の起きた高校に転入生として潜入し、あらゆる事件を解決していく。

 サキは、素行の悪さもあったが、心は正義感に溢れ、弱気を助け強気をくじく精神で、たとえ単身となっても果敢に悪に立ち向かっていく姿が痺れるほどにかっこよかった。この作品を読んだのは、中学生の頃でワルに憧れる年齢でもあり、決して優等生ではなく勉強もできない、だけど腕っ節と度胸は超一流というサキの生き様に憧れた。漫画の中で繰り広げられる非現実な世界がとても躍動感に溢れ魅惑的で、何度となく繰り返し読んだ作品のひとつ。

 シリーズ中、最も有名なエピソードは「3匹の蛇」。サキの母校である鷹ノ羽高校を牛耳る海槌麗巳、亜悠巳、詠巳の三姉妹との対決は、サキの死闘が描かれてあり、特に麗巳との闘いは、命と魂を削る凄まじさが描かれている。サキと麗巳は、最大の敵であったが、その心の奥底では分かり合う部分もあり、ライバルであって友人でもあるという戦う者同士にしか分からない複雑な関係が描かれている。後に「スケバン刑事 if」という作品では、名前を変えた設定で両者は唯一無二の親友として描かれている。(レビュー:http://chaos-i.com/review/comic/patio.cgi?read=60&ukey=0

 海槌三姉妹との戦いの後、サキは数奇な運命に導かれて様々な事件と共に常に過酷な戦いへと突き進んでいく。孤独だったサキが、神恭一郎との付き合いを経て愛を育んでいく様子は、安らぎが感じられて良かった。不幸な生い立ちによりサキの行動は荒んでしまったが、心の中の真の部分はたとてもたおやかで優しい少女。弱さを強さに変えて悪と戦う戦士。その名は、麻宮サキ。まっすぐで強くてかっこいい女性ヒーロー。

 2011年7月5日、作者の和田慎二氏が虚血性心疾患により急逝されました。享年61歳。ここに謹んでご冥福をお祈りいたします。

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『スケバン刑事』と『超電磁ロボ コン・バトラーV』の意外な関係
投稿日 : 2011/07/22 15:13
投稿者 ZAP01533
参照先
 和田氏の訃報に関し、高千穂 遥氏が意外な事を呟いた。

http://togetter.com/li/158361

(多分、読める筈)
 超電磁ヨーヨーの原型はサキのヨーヨーだったという。
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