原作：石ノ森章太郎×漫画：ＭＥＩＭＵ

視聴者の投票によって結末が変わるという、＜マルチエンディング方式＞で話題になった『仮面ライダー龍騎』ＴＶスペシャルをベースに、同じ石ノ森章太郎原作をアレンジした『キカイダー０２』も執筆中のＭＥＩＭＵが描いたコミック版。この人の絵柄はクセがあるので、拒絶反応を示す人も少なくなさそう。殊に変身前の素顔のライダーたちは、実際の役者の特徴を上手〜く掴んでいるキャラと、ちょっと待て！なキャラとにハッキリ分れちゃうのが難といえば難。それでも変身後のライダー達の立ち姿は総じて格好良いから、見栄えはする。
ストーリーの方は映像版を多少アレンジ。特にそのラスト・シーンは全くのオリジナルで、実際の放映で採用されたヴァージョンの結末を更に突き詰めたものと言えるだろう。少なくても中途でほっぽりだされた感のあるオンエアー版よりはいくらかはスッキリ（？）した結末だ。納得出来るかどうかはともかくとして。
で、雑誌掲載時にはここで終わっていただのが、今回の単行本化に際して、実はもう一つのエンディングも描き足されている。これがある程度映像作品をトレースしているのか、それとも全くのコミック独自の展開なのかはわからないが、こちらの方がどちらかといえばハッピーエンドに近い。というか、おそらくファンの多くが予想した最終回の展開に似ているのではなかろうか。
というわけで、”もうひとつの『龍騎』ワールド”を描いたスペシャル版の、更にアナザーワールドであるこのコミック版、ファンならば一読しても損はなかろう。正式発売は１８日！
　

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