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「サイドストーリーオブガンダムZ」原作:富野由悠季、矢立肇/作画:近藤和久
投稿日 : 2004/02/12 23:59
投稿者 久保田r
参照先
1997年3月15日 (株)角川書店 (株)メディアワークス

<ストーリー>
 一年戦争終結から数年後、各地で起こる暴動を鎮めようと、地球連邦政府は組織を作り、ジオン狩りを始めた。人々は、その組織を「ティターンズ」と呼んだ。両親をジオン狩りで亡くした少年パイロット、カミーユは、かつてのエースパイロット、アムロ・レイを連れ出す為に、地球へ降り立った。
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逆転の発想
投稿日 : 2004/02/12 23:59
投稿者 久保田r
参照先
 こういう設定もあったのか!と、ワクワクして読んだ一冊。

 何せ、本編であるアニメとクワトロ(シャア)の立場が逆転しているのが面白い。アニメでのクワトロは、スペースノイドの自立を目指すエゥーゴに賛同して仲間となり、そして後にエゥーゴの主要ポストに就いたほどの、スペースノイド派。それが、このコミックでは立場が逆転となって、敵であった筈のティターンズの要人となっているのだ!これが驚かずにいらりょうか。
 もっともこれには理由があって、妹、セイラをティターンズに幽閉されているが為に、仕方なくティターンズに与しているという理由になっている。でなければ、シャアほどの男が、易々とティターンズの一員となって働く筈もない。その辺の設定は、きちんと押さえている。

 たった一冊のストーリーなので、あの長い長い「Z」を表現し切ってはいないが、最も注目度が高いと思われるシャアとアムロの再会のエピソードを話の軸として描いているので、「サイドストーリーZ」の人間模様が浮かび上がっている。そして嬉しいのが、アムロが再び宇宙に上がっていること。アニメではなかったシーンなので、ファンとして「これが見たかった!」という逸る気持ちになる。

 「Z」の主役、カミーユも登場し、クワトロの部下という立場でジェリドも登場。 かつてジオン軍人として活躍していたシャアが、今度はジオン狩りをするという、逆転の発想が盛り込まれた「サイドストーリーオブガンダムZ」。新たな想像力を掻き立てる一冊。
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