トップページ > 記事閲覧 
「ここだけのふたり!」 森下裕美
投稿日 : 2009/09/07 14:02
投稿者 久保田r
参照先
第10巻

2009年1月28日 (株)双葉社

記事編集 編集
第10巻
投稿日 : 2009/09/07 14:05
投稿者 久保田r
参照先
 事実上「ここだけのふたり!!」(レビュー→http://chaos-i.com/review/comic/patio.cgi?read=107&ukey=1)の最終巻。9巻の後パッタリと新刊が途絶えたままの状態であったが、6年間の沈黙を破り、タイトル最後尾の「!!」を「!」へと変更し、出版社を竹書房から双葉社へと変更して一気に単行本を10巻まとめて出版。その最終巻。

 この10巻は、前半と後半の2部構成といった内容。前半は、竹書房「まんがくらぶ」2002年1月号〜12月号掲載分。後半は、双葉社「漫画アクション」2008年3月4日号〜10月7日号掲載分となっていて、前半は、ロリコン高橋や生徒の清宮などが活躍する今まで通りの「ここふた」のノリとなっているが、後半は、夫と妻が一戸建てに引っ越し、双方の母たちと同居し、娘が産まれるという内容となっている。前半と後半との間に執筆の期間が開いているせいか、絵柄が多少変わり、作品のノリも若干変わっている。(キャラクターの基本的な性格や設定に変更はないのだけど、前半と比べると若干の違和感がある)

 そんなちょっとした違和感を覚えつつも、何はともあれ作品がきちんとした形で結末を迎えているので(もしかしたらまだ続く?よく分からないですが)、宙ぶらりんだった気持ちに決着がついてすっきりした次第。欲を言えば、オールスターズみたいに初期の頃のキャラクターが登場するともっと華やかな雰囲気の最終巻になったとは思うが、とはいえ、作品の決着として子どもが誕生し、双方の母と同居するという内容へと広がって行ったことで、キャラクターたちの安定した未来が想定でき、後味の良い締めくくりになったと思う。

 10巻の最大の特徴は、なんと言っても夫と妻の名前が明らかになったこと。姓は加藤。夫は学。妻は美奈。名前のないことにすっかり慣れていたので、ふたりの名前が登場したシーンでは、はっきり言ってどこか他人の名前のような感じがした。名前が付くと、一般的な普通の夫婦になったような感触だった。名前は、ないままの方が作品の個性が貫かれていて良かったような気もするが、親と同居し、子どもが産まれるとなるとやはり名前は必須。最後の最後に名前が明らかになったことで、作品の最大の謎が解けたようなそんな気分になった最終巻だった。
記事編集 編集
件名 スレッドをトップへソート
名前
メールアドレス
URL
画像添付


暗証キー
画像認証 (右画像の数字を入力) 投稿キー
コメント





- WEB PATIO -