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「永沢君」 さくらももこ
投稿日 : 2006/12/05 15:21
投稿者 久保田r
参照先
 1995年6月10日 (株)小学館 スピリッツボンバーコミックス

 作者のさくらももこと言えば「ちびまる子ちゃん」が代表作で、永沢君と言えば「ちびまる子ちゃん」の脇役で活躍中のキャラクターで、その永沢君が主役のコミックス。中学生時代を描いている。

 この作品にはまるちゃんは出てこない。たまちゃんも。その代わりと言っていいのかどうか分からないが、永沢君と(主役だから)、小学校から友達の藤木君と、その他クラスメイトの野口さんと花輪クンと小杉がレギュラー出演している。「ちびまる子ちゃん」の脇役ファンには美味しいコミックスかも知れない。

 設定が、思春期ど真ん中の中学生なので、永沢君があのまま中学生になったらどうなるのかという好奇心をそそる内容となっているし、思春期特有の異性への興味についても描いている。この作品に登場する女性キャラクターはみな美人で、中でも一番の美人の城ヶ崎姫子さんは何故か永沢君に惹かれている。自分にないものを求めて惹かれているのだが、永沢君は事もあろうに「もう少し美人がいいんだ」と言って身の程知らずの発言をしている。そして永沢君は、お笑い好きの野口さんを気になるようになり、野口さんは不良の平井君が気になるようになり、藤木君は美人の堀こずえさんを気になるようになるんだけど、実は堀さんは花輪クンからも不良の平井君からも好かれているという、ままならない思春期の恋愛事情が上手くキャラクターと絡み合って描かれている。

 永沢君は、小学生の頃から変な性格なヤツだったけど、中学生になってもそのまま。むしろ主役になったことで、ヤなところが目について友達になりたくないタイプのキャラだが、でもなぜか気になる存在である。子どもの頃、クラスメイトに一人はこういう人いたよね的な永沢君が主役のコミックス。決して頭は良くないけど主役張ってます。それも立派な装丁で。ノスタルジーを掻き立てる一冊。
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