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「キャッツ・アイ」 北条司
投稿日 : 2007/07/18 16:46
投稿者 久保田r
参照先
 美人三姉妹がレオタード姿で美術品を盗む作品。三姉妹の名前は、来生 泪、瞳、愛。喫茶店「キャッツ・アイ」を営むかたわら、父の絵を求めて危険な盗みを続ける。次女、瞳の恋人は、キャッツ・アイ特捜班の内海 俊夫刑事。三姉妹の住む家に居候をしており、プライベートでも盗みの現場でも常にそばにいることが多いが、俊夫はそのことに気づいていない。キャッツ・アイを捕まえ正体を知ることが俊夫の最大の目的だが、でもその瞬間は、俊夫にとっても瞳にとっても避けたい事態。二人の恋の行方と三姉妹の父の行方が気になるストーリー。

 作者の連載デビュー作で、代表作の一つ。レオタード姿の美人三姉妹盗賊…というだけで十分に魅力たっぷりだが、年齢に沿った三姉妹それぞれの色気と、刑事と泥棒の恋、父親探し、ライバルの登場と脇役も含めて魅力的なキャラクターがたくさん登場し、ストーリーを盛り上げた。中でも軸となっている瞳と俊夫の恋の行方は、周囲を巻き込みながらハラハラドキドキさせた。

 キャッツ・アイである来生三姉妹は、コンサート会場を借り切ったり、俊夫の勤めている犬鳴署のトイレと自宅を地下道で繋いだりと、とにかく大変な金持ちで、わざわざ泥棒をすることもないように思うのだが、その裏腹なところがこの作品の魅力であるように思う。最後は、遂に俊夫がキャッツ・アイの正体を知るのだが、そのラストシーンは、やきもきした長い時間を払拭するように実に爽やか。海辺でたわむれる瞳と俊夫の笑顔が感動的だった。

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