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「東京交響楽団 特別演奏会 ニューイヤーコンサート2003」
投稿日 : 2003/01/06 22:12
投稿者 Excalibur
参照先
指揮:飯森範親
ピアノ:中村紘子

J・シュトラウス2世:ワルツ「春の声」作品310
ドヴォルザーク:交響曲第9番 ホ短調 作品95「新世界より」
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲 第1番 変ロ短調 作品23
J・シュトラウス2世:ワルツ「美しく青きドナウ」作品314

2003年1月5日(日) Bunkamuraオーチャードホール

主催:財団法人 東京交響楽団
後援:株式会社すかいらーく
平成14年度文化庁芸術団体重点支援事業
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新春の渋谷にて
投稿日 : 2003/01/06 22:12
投稿者 Excalibur
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「新世界」を生で聴きたい聴きたい!とのかねてよりの念願がようやく叶えられることとなった。しかもこのプログラムは知らない曲がないどころか嫌いな曲が1曲もないという、自分にとってはかなり贅沢なものと相成った。しかも奇跡的に<前より11列目の真中>という席が取れたあたり、こいつは春から縁起が良いわい、てなものである。ただ、指揮者やヴァイオリニスト、ピアニストの表情までバッチリ見えるポジションは、”聴く”という観点からは些かバランスを欠いているのも事実で、ピアノ協奏曲では必要以上にピアノの音が聞えすぎるという欠点もあるのだが。
一曲目は新春に相応しいシュトラウスのワルツ。そもそもニューイヤーコンサートというとなんでウィンナワルツばかり流れるのかは知らないが、華やかな気分にさせてくれるのは悪くない。
続いてはドヴォルザークの「新世界より」。正直言うと今回の演奏、指揮者の解釈には乗れない部分がかなりあり、独特のタメや間の取り方、強弱のつけ方などなど、どうしてこうなるのかなぁと疑問に感じながら聴いていたので、期待が大きかっただけにちょっとガッカリもしたのではあるが、それでも、生で聴く「新世界」の迫力は充分感じ取れた。余談だが、年末の「第九」、年始のシュトラウスに続く新春第二弾には「新世界」というのが、コンサートのプログラムとして定着しているそうである。
休憩を挟んで、後半はチャイコフスキーの「ピアノ協奏曲」から。先に述べたようにかなり強調されたピアノの音色を聴いていたのだが、それを割り引いたとしてもオーケストラを相手にたった一人でケンカを挑んでいる体のピアノは素晴らしい。また、オーケストラに拮抗するかのような荒々しいタッチだけではなく、時にはオーケストラを立てる柔らかなタッチも織り交ぜながらで、その妙は充分に堪能した。
終曲は再びシュトラウスに戻って「美しく青きドナウ」。更にはアンコールとして「トリッチトラッチポルカ」と「ラデツキー行進曲」で幕。「ラデツキー」では指揮者がオーケストラのみならず、客席に向かって拍手までをもコントロールしていたのが面白かった。演奏は計6曲で、休憩時間を除いて正味で約二時間、たっぷりと聴かせてくれたことへは感謝感謝、である。
ただコンサートとしては少々残念な点がいくつか。一つは明かな演奏ミスが散見されたこと。殊に金管はかなり目立ってしまっていた(そういえばピアノの中村さんはお風邪を召したのか、演奏の合間に鼻をかむ仕草がかなり目に付く、一部客席の失笑を買っていた)。もう一つは観客側のマナーのこと。曲の合間の咳は仕方ないかなとも思うが、演奏中でもお構いなしなのは如何なものか。それも一人や二人ではない。せっかくのソロ・パートでも台無しである。それさえなければ上々のコンサートだったのだが。自分も万全の体調というわけではなかったが、それでももう少し節度を守るよう心がけたいものだ。
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